古川琴音主演、日本ホラー映画大賞受賞作『みなに幸あれ』映画化 清水崇が総合プロデュース
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昨年第1回が開催された、日本で唯一のホラージャンルに絞った一般公募フィルムコンペティション「日本ホラー映画大賞」(主催・KADOKAWA)の初大賞受賞作品『みなに幸あれ』が、女優の古川琴音主演で映画化され、2023年に劇場公開されることが決定。併せて場面写真が解禁された。
【写真】古川琴音、初のホラー映画! 映画『みなに幸あれ』場面写真
本作は、「誰かの不幸の上に、誰かの幸せは成り立っている」という、人類の宿痾(しゅくあ)と言ってもいい根源的なテーマが根底に流れる作品。とある村を舞台に、この世界の特異な成り立ちに疑問を持った古川演じる主人公が行動を起こすが、逆にどんどん追い込まれていく様を描き、「この世界にはある法則が存在する。それを知らないと死ぬことになる…」というえたいの知れない恐怖と相対する。
主演の古川にとって初めてのホラー映画への出演となり、先ごろクランクアップした撮影現場では、真に迫った心の底から恐怖を感じる演技を見せていた。メガホンをとるのは、「日本ホラー映画大賞」にて同名タイトルの短編映画で大賞を受賞した下津優太。下津は本作にて商業映画監督デビューとなる。総合プロデュースを手掛けるのは清水崇。
撮影は主に福岡県田川郡の各所で行われ、筑豊地方の優美な自然の風景を逆手に取り、不穏な空気感を随所からすくいあげている。現在は2023年の公開を目指しポストプロダクション中。
主演の古川は「今回、映画の主人公、ある家族の“孫”役を演じることになりました。本作は誰かの犠牲の上に誰かの幸せは成り立っているのだといったことをテーマに、人間の幸せの核心に迫る、新感覚の社会派ホラーです。私が演じる主人公は、社会の仕組みに抗おうともがきますが、そこに逃れられない恐怖が迫ってきます。映画を観ている間はもちろん、観終わった後、人間そのものの存在が怖くなるような居心地の悪さというか、根源的な新しい恐怖を感じてもらえればと思います」とコメント。
下津監督は「理想ばかりを描いているだけでは何も解決しません。現実と向き合い受け入れることは非常に苦しみを伴う作業です。私は監督として、キャスト・スタッフを信じて、この企画と何より自分自身を信じて、今より1ミリでもよい社会になることを信じて、映画の持つパワーを信じて、懸命に取り組んで参りました。消費される映画ではなく、残る映画を作りたい。必ず作り手の想いは、受け手に伝わると信じています」としている。
映画『みなに幸あれ』は、2023年公開。