広末涼子「生きている限り、俳優を続けていきたい」 コロナ禍の役者業への思いを語る
関連 :
女優の広末涼子が1日、都内にて開催された第96回キネマ旬報ベスト・テン発表および表彰式に出席。助演女優賞に輝いた広末が、「生きている限り、俳優を続けていきたい」と気持ちを新たにした。
【写真】ブラックのジャケット&シースルーのスカートで登場した広末涼子
「キネマ旬報ベスト・テン」は、現在まで続いている映画雑誌として最も長い歴史を誇る「キネマ旬報」が選出する映画賞。広末は、映画『あちらにいる鬼』『バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版』『コンフィデンスマンJP 英雄編』での演技を評価され、助演女優賞へと輝いた。
ブラックのジャケットにシースルーのスカートを合わせた衣装で登場した広末は、「この長引くコロナ禍で映画やドラマの撮影がストップしてしまったり、そんな中、役者という職業が必要なのだろうかと考えさせられる時期もありました」と吐露。
続けて「でも私が小さい頃から夢見たこの世界で、エンターテインメントがどれだけの人に勇気を与えるか。映画があることでどれだけ人の心に潤いや活力を投げかけてくれるか。きっと、エンターテインメントがなくても社会は回るかもしれないけれども、私たち人間にとって、きっと大切なものがある。そう思って役者を続けてきました」と口にした。
さらに「それを改めて、このずっしりと重みのあるトロフィーをいただいたことで『間違ってなかったな』と今日、感じさせてもらいました」としみじみ。「これからも映画が人に勇気やパワーを与えてくれると信じて、生きている限り、俳優を続けていきたいと思います」と宣言した。
その後、『あちらにいる鬼』を手掛けた廣木隆一監督が広末を祝福しに登場。廣木監督について広末は、「私が台本に『泣く』と書かれていないのに涙が溢れてしまった時に、『ごめんなさい、もっと我慢します』と思ったんですが、監督が『それでいいですよ』と言ってくださって。『台本だけが正解じゃない、気持ちが溢れたらそれでいいんだ』と受け止めてくださったことがすごく印象的です」と『あちらにいる鬼』の撮影を振り返っていた。
なお、この日は広末のほか、岸井ゆきの、嵐莉菜、三浦友和、目黒蓮、三宅唱監督、高橋伴明監督、梶原阿貴、川本三郎、満若勇咲監督らも登壇した。
「2022年 第96回キネマ旬報ベスト・テン」受賞一覧は以下の通り。
▼作品
日本映画作品賞第1位『ケイコ 目を澄ませて』
外国映画作品賞第1位『リコリス・ピザ』
文化映画作品賞第1位『私のはなし 部落のはなし』
▼個人
主演女優賞 岸井ゆきの『ケイコ 目を澄ませて』『神は見返りを求める』『犬も食わねどチャーリーは笑う』『やがて海へと届く』
主演男優賞 沢田研二『土を喰らう十二ヵ月』
助演女優賞 広末涼子『あちらにいる鬼』『バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版』『コンフィデンスマンJP 英雄編』
助演男優賞 三浦友和『ケイコ 目を澄ませて』『線は、僕を描く』『グッバイ・クルエル・ワールド』
新人女優賞 嵐莉菜『マイスモールランド』
新人男優賞 目黒蓮『月の満ち欠け』『おそ松さん』
日本映画監督賞 高橋伴明『夜明けまでバス停で』
外国映画監督賞 ペドロ・アルモドバル『パラレル・マザーズ』
日本映画脚本賞 梶原阿貴『夜明けまでバス停で』
特別賞 小林信彦
読者選出日本映画監督賞 三宅唱『ケイコ 目を澄ませて』
読者選出外国映画監督賞 シアン・ヘダー『コーダ あいのうた』
読者賞 川本三郎 連載「映画を見ればわかること」