ヘンリー王子が出廷 英王室の主要メンバーとして130年ぶりに証言台に
違法に個人情報を収集したとしてタブロイド紙Daily Mirrorなどを運営するMirror Group Newspapers(MGN)を訴えていたヘンリー王子。6月6日(現地時間)にロンドンで行われた裁判に出廷し、英王室の主要メンバーとして約130年ぶりに証言台に立った。
【写真】昨年フロッグモア・コテージで撮影 リリベット王女1歳のポートレート
Varietyによると、王子はリラックスした表情で高等法院に姿を現し、報道陣や野次馬が見守るなか弁護士らとあいさつを交わして裁判所に出廷したという。
同日明らかになった証人陳述書は55ページにも渡り、タブロイド紙が王子の人生に与えた影響を詳述。「ボイスメールの傍受や違法な情報収集が行われた可能性が最も高い」とするMGNによって出版された多数の記事について記載があるという。
当時ボイスメールを通じてやり取りしていた人物として、知人のほか母ダイアナ妃や兄のウィリアム皇太子、元恋人チェルシー・デービーらの名があがっているという。
この中で、「王室で主要メンバーとして活動していた当時、公に誤認されていたのとは異なり、納税者から5%を超える資金援助を得ることはなかったにも関わらず、タブロイド紙は私を完全に自分たちのものだとし、私の人生や行動、近い人々の人生全てを知るに値すると思っていた」と述べているそうだ。
ボイスメールの傍受については、携帯電話に“異状な”状況があったため、ハッキングの被害にあっていると気が付いたとコメント。「小さな封筒のアイコンが出て初めてボイスメールが届いたと知る仕組みだったが、時々、ボイスメールを聞く前にアイコンが消えてしまった。彼らがボイスメールを聞いてからどれほどでアイコンが消えるかは不明だが、おそらくすぐだった。また、個人的な付き合いや仕事の関係者まで様々な人から『ボイスメールが届いていないの?』と聞かれることもあった。ボイスメールを遡って確認してみても見つからないことがあった」と主張したという。
なお王子はこの前日にも出廷する予定だったが、娘リリベット王女の誕生日を米カリフォルニアで祝ってから渡英したため、欠席していた。この裁判で王子は、すでに5月の時点で、MGN傘下の「サンデー・ピープル」の記者が私立探偵を雇い、2004年2月のある晩にヘンリー王子の行動を調査させた一件について、同社から謝罪を受けた。しかし同社では王子の訴える他の件に関して関与を否定している。王子の証言は翌7日(現地時間)も続けて行われる予定。