スティーヴン・キングの原作を大胆にアレンジした『ブギーマン』 監督が明かすキングの反応
ホラー界の巨匠スティーヴン・キングの原作をもとに、大人気ドラマシリーズ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』の製作会社21Lapsのプロデューサー・チームが贈るサスペンス・ホラー映画『ブギーマン』。本作は、たった数ページ(英語版)しかない原作を大胆にアレンジして実写化している。
【動画】姉妹に“ナニか”が忍び寄る…『ブギーマン』戦慄の予告映像
母の突然の死から立ち直れずにいる女子高生の姉セイディと幼い妹ソーヤー。セラピストである父親もまた、妻を失った悲しみに打ちひしがれ、娘たちと向き合うことができずにいた。そんな心に闇を抱えたバラバラの家族に、得体の知れない恐ろしい“ナニか”がしのび寄っていた…。
原作となったキングの短編小説「子取り鬼」は(日本では『ナイトシフト(1)深夜勤務』に収録)、子取り鬼に3人の子を殺された男レスターが、精神科医に事件の顛末を語るというシンプルなストーリーで、医者とレスター、そしてブギーマンしか登場しない。しかし、この映画版ではいくつかの設定改変が行われ、小説には登場しない医者の娘セイディとソーヤーの姉妹など新たなキャラクターが追加されている。
脚本を担当したのは、『クワイエット・プレイス』を共同執筆し、最近では『65/シックスティ・ファイブ』の監督も務めたスコット・ベックとブライアン・ウッズ。2人はキングの短編の中心である、室内で対話する2人の物語をどうやって長編映画にすれば良いのか?という命題に悩み続け、最終的にレスターをメイン・キャラクターにする必要はないのではないかという発想にたどり着いた。
ブライアンは「レスターを中心に据える必要がないと気づいたとき、それなら、レスターがこの精神科医に語る内容が、この医者の実生活に実際に現れ始め、レスターに起こった奇妙な出来事とまったく同じことがこの医者の娘たちにも起こり始め、それを医者が目の当たりにする、というのはどうだろうと私たちは考えました」と脚本執筆のプロセスを振り返っている。
また『DASHCAM ダッシュカム』が公開中のロブ・サヴェッジ監督は、「僕たちには完全な自由がありました。スティーヴン・キングという人にはすばらしい部分がたくさんありますが、そのうちのひとつに、“自分の書いたものに忠実であれ”と望むことをしないというのがあります。彼は、僕らのバージョンのストーリー、クリーチャーを作ることを承認し、歓迎してくれました。とはいえ僕らは、原作の持つ目的と、原作から受けたフィーリングに忠実であろうとしました。子供の頃、あの小説を読んで、僕らは本当に怖いと思ったんですから」と語っており、脚本の段階からキングのサポートがあったことを明かしている。
映画『ブギーマン』は、8月18日より劇場公開。
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