強烈な承認欲求を描く異色の“セルフラブ”ストーリー 映画『シック・オブ・マイセルフ』本予告解禁
クリストファー・ボルグリ脚本・監督による映画『シック・オブ・マイセルフ』より、本ビジュアルと予告編、場面写真が解禁された。
【動画】映画『シック・オブ・マイセルフ』本予告
現代を生きる女性たちの心をつかんだ『わたしは最悪。』が記憶に新しい北欧ノルウェー・オスロから、破滅的な自己愛を映し出した異色の“セルフラブ”ストーリーの怪作が誕生した。少なからず誰もが持つ承認欲求を切り口に、何者にもなれない主人公が嘘や誇張を重ね、人に注目されるための術を追い求めるあまりに自身を見失っていく様をシニカルに、そして極端なまでにコミカルに映し出す。
本作は、カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で絶賛されると、欧米を中心に世界の映画祭を席巻。アメリカでは小規模公開に関わらずスマッシュヒットを記録し、拡大上映されたことでも大きな話題を呼んだ。
脚本・監督を務めたクリストファー・ボルグリは、本作が長編2作目となる。早くも次回作『Dream Scenario』が、A24製作×ニコラス・ケイジ主演×『ミッドサマー』のアリ・アスタープロデュースで製作されることが発表されて話題を呼んでいる注目の新鋭だ。
度が過ぎ滑稽なまでの自己顕示欲を全身で体現するのは、北欧を中心に話題作への出演作が続く注目の俳優クリスティン・クヤトゥ・ソープ。彼女の病的なまでの自己顕示欲は、どこまで膨れ上がっていくのか。そして嫌悪を感じるほどに剥き出しで暴走する自己愛が誘う先にあるのは、幸福か、あるいは―。現代に巣食う羨望、嫉妬や欲望の「その先」を描いた寓話的ホラーが誕生した。
解禁された予告編は、アスター監督による「悪魔のようなクリエイターによるグロテスクで底意地の悪い作品だ」という最高の賛辞から始まる。ソープ演じる主人公シグネは、有名なアーティストになりつつある恋人トーマスに対し、嫉妬と焦りを感じている。何者にもなれないシグネは、注目されるために危険な違法薬物に手を出してしまう。やがて薬の副作用により皮膚病を罹患し、“マイノリティ”として同情と好奇の目を向けられるとともにメディアの注目を集め、新聞や雑誌のトップを飾るようになるが…。
最後に映し出される“最狂の承認欲求モンスター誕生。”のキャッチコピーの通り、シグネが巻き起こす予測不能の展開を予感させる予告編が完成した。
同じく解禁された本ビジュアルは、ティザーに引き続き大島依提亜がデザインを担当。鮮やかなサーモンピンクのパーカーに身を包み、顔面をマスクで覆ったシグネが自撮りしようとする姿を切り取っている。彼女の手と首は皮膚の疾患でただれている。スマホで隠されたその目に映るものとは? ポップなパステル調のロゴタイプと違和感満載のシグネの姿との組み合わせが、見る者の不安感をあおるデザインとなっている。
映画『シック・オブ・マイセルフ』は、10月13日より全国順次公開。