映画初出演で主演の三宅朱莉×水川あさみが母娘に 『霧の淵』来年4月公開決定
三宅朱莉が主演し、水川あさみらが共演の映画『霧の淵』が、2024年4月に公開されることが決定。併せて、ティザービジュアルとキャスト・監督からのコメントが到着した。
【写真】三宅朱莉×水川あさみが母娘を演じる『霧の淵』場面写真
奈良県南東部の山々に囲まれたある静かな集落。かつては商店や旅館が軒を並べ、登山客などで賑わったこの集落で、代々旅館を営む家に生まれた12歳のイヒカ。数年前から父は別居をしているが、母の咲は、父との結婚を機に嫁いだこの旅館を義理の父・シゲと切り盛りしている。そんなある日、シゲが姿を消してしまう。旅館存続の危機が迫る中、イヒカの家族に変化の時がやってくる――。
第72回サン・セバスチャン国際映画祭の新人監督部門に最年少で選出、「奥深い日本の暮らしを描いている」と賛され、アジア最大規模の映画祭、第28回釜山国際映画祭の A Window on Asian Cinema部門招待作品としてアジアプレミアを遂(と)げた本作。今、最も映画館で観て欲しい本作のメガホンをとったのは、若手クリエーターの台頭・村瀬大智監督。本作が長編商業デビュー作品となる。
村瀬監督は、京都芸術大(旧:京都造形芸術大)在学中に『忘れてくけど』、『彷徨う煙のように』、『赤い惑星』を制作し、短編映画『忘れてくけど』ではカンヌ国際映画祭のショートフィルムコーナーに出品され、注目を集めた。そして卒業制作『ROLL』は、なら国際映画祭の学生作品部門NARA‐waveで観客賞を受賞。本作は、同映画祭のプロジェクト「NARAtive(ナラティブ)」にて制作され、監督自ら単独で川上村に長期滞在し、現地の人々と交流することから生まれた。監督は来年4月の公開を受けて、「『霧の淵』は川上村で川上村の皆さんと作った大事な映画です。2020年から川上村で長い時間を過ごさせてもらい、撮影も沢山の村民の方々にご協力やご出演いただきました。過去、現在、未来と、フレームの外へ伸びてゆく川上村での時間を体感していただけたら嬉しいです」とコメントを寄せている。
本作の主演を務めるのは、オーディションで抜てきされた奈良県出身の新人俳優・三宅朱莉。老舗旅館を営む家に生まれた主人公・イヒカ役を演じ、子供から大人への揺れ動く佇(たたず)まいを瑞々(みずみず)しく表現、映画の中で存在感を放つ。三宅は映画初出演/主演について「いざ現場入りしてみると、監督さんやスタッフさん、共演者の方々が私のことをイヒカとして接してくれて、イヒカとして生活する事で、とても自然体で撮影に臨むことができました」と撮影現場の雰囲気の温かさが伝わるコメントを寄せている。またイヒカの母・咲を演じるのは、『喜劇 愛妻物語』、『滑走路』でキネマ旬報ベスト・テン主演女優賞ほか多くの映画賞を受賞し、近作に『沈黙の艦隊』、『唄う六人の女』等に出演する実力派俳優・水川あさみ。別居中の旦那の実家の旅館を切り盛りするという複雑な状況の中、娘の成長を見守る母親を真っすぐに演じている。水川は「東京で暮らすわたしには全てが贅沢で素晴らしい経験でした。それぞれ登場人物の想いや葛藤はもちろんですが、雰囲気や匂い、そんなものまで感じてもらえたら嬉しいです。」とコメントを寄せた。
そして、イヒカの父・良治役を演じるのは、『母性』、『ケイコ 目を澄ませて』などの話題作に多数出演する映画界に欠かせない俳優・三浦誠己。更に、イヒカの祖父・シゲ役を演じるのは、TBSドラマ「水戸黄門」シリーズ、ANBドラマ「暴れん坊将軍」といった人気ドラマシリーズをはじめ、数々のVシネマの名作に出演する名優・堀田眞三が出演。三浦は「この映画は村瀬監督のもと、素晴らしいチームの力と奈良県川上村の方々の協力によって『育てられた』映画だと思っています。素晴らしい脚本が、撮影現場の様々なアンサンブルによって超越していく瞬間がありました。是非、映画館で『風の音』『森の匂い』を感じて下さい」とコメントを寄せ、堀田も「何よりの喜びは皆々さんに凄ーく良くして頂け心豊かな毎日を過ごさせていただいた事です」と撮影現場で育まれた豊かな時間についてコメントした。
この度、解禁となったティザーチラシビジュアルは、娘と母の二度と戻らない、その一瞬の時間が切り取られ、また裏面では、どこか懐かしく、親しみのある目線で撮影されたシーンを掲載。誰しもが持つ「家族の物語」が感じられるデザインに仕上がっている。
映画『霧の淵』は、2024年4月公開。
※キャスト・監督のコメント全文は以下の通り。