永瀬正敏主演『箱男』、ベルリン国際映画祭版ポスター解禁 渋川清彦・中村優子・川瀬陽太ら出演決定
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永瀬正敏が主演する映画『箱男』の第74回ベルリン国際映画祭正式招待に合わせ、“箱男”が世界をのぞくベルリン版ポスターが解禁。さらに追加キャストとして渋川清彦、中村優子、川瀬陽太の出演も発表された。
【写真】阿部公房のアバンギャルドな代表作を映像化『箱男』場面写真
本作は、安部公房の同名小説を石井岳龍監督の手によって映像化。
原作は安部が1973年に発表した小説であり、代表作の1つ。人間が自己の存在証明を放棄した先にあるものとは何かをテーマとし、その幻惑的な手法と難解な内容のため映像化が困難と言われていた。幾度かヨーロッパやハリウッドの著名な映画監督が映画化を試みたが、許諾が下りず、企画が立ち上がっては消えるなどを繰り返していた。
そんな中、最終的に安部公房本人から直接映画化を託されたのは石井岳龍だった。本作の映像化をどうしてもやりたいと構想していたという石井、安部からの「娯楽にしてくれ」というリクエストのもと、1997年に製作が決定。石井は万全の準備を期し、ドイツ・ハンブルグで撮影を行うべく現地へ。ところが不運にもクランクイン前日に撮影が突如頓挫、撮影クルーやキャストは失意のまま帰国することとなり、幻の企画となった。
それから27年。くしくも安部公房生誕100年にあたる2024年、映画化を諦めなかった石井監督はついに『箱男』を実現させた。主演には27年前と同じ永瀬正敏、同じく永瀬と共に出演予定だった佐藤浩市の出演が決定。さらに、世界的に活躍する浅野忠信、数百人のオーディションで抜てきされた白本彩奈ら実力派俳優がそろった。
第74回ベルリン国際映画祭（2月15～25日）のベルリナーレ・スペシャル部門に正式招待されることが決定している本作。27年前に撮影が行われるはずであった“宿命の地”であるドイツでワールドプレミアを迎える。同映画祭でも掲出されるベルリン国際映画祭版ポスターが解禁となった。
主人公“わたし”（永瀬）らを取り巻く個性派キャラクターを演じる追加キャストとして、箱男を付け狙うワッペン乞食役に渋川清彦、“わたし”の取り調べを行う刑事役に中村優子、その上司の刑事役を川瀬陽太が演じる。
映画『箱男』は、2024年全国公開。
