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ある男の不審死を追う刑事が辿り着いた、おぞましい光景とは――50年前の衝撃作『ソイレント・グリーン』本予告解禁

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■池田理代子(漫画家・声楽家)

 未来社会を、シビアで容赦ない視点で描き、今なお、人類への衝撃的な警告となっている映画である。食糧問題、人口問題、高齢化問題と安楽死の問題、そして、未来にもなお存在する格差問題、すべてを仮借ない筆致で描き、それでいてエンターテインメント性も十分に備えていて目が離せない。作品中、ベートーヴェンの「田園交響曲」と共に描かれる地球の自然の美しさに胸を締め付けられた後には、観る人を打ちのめす戦慄の事実が待っている。

■栗原康(政治学者)

 人間が人間の家畜として飼育される。このディストピアはぼくらの現実そのものだ。世界の終わりを殺りにゆこう。フリーダム! 人間になりてえ。

■黒沢清(映画監督)

 無気力な大衆と、引きこもったインテリと、ロボット化した管理者だけが存在する暗澹たる未来がずるずると描写されていく。展望はまったく開けない。ところが、野卑なひとりの警官が急に動き出したとたん、事態は猛スピードで進展し、あれよあれよと世の中のカラクリが暴かれて、最後は問答無用の社会批判に胸打たれる。こういうバランスの映画、他に見たことない。1970年代のフライシャーは本当に過激だった。

■ジム・オルーク(ミュージシャン)

 リチャード・フライシャーは、そのキャリアを通じて真の偉大な映画監督の1人であり、『ソイレント・グリーン』は、シニカルな世界観に裏打ちされた緊張感の卓越した例です。名作が再びスクリーンに。

■中原昌也(ミュージシャン・作家)

 何度もテレビやビデオで観た映画ですが、フライシャーの映画はデカいスクリーンで絶対観なきゃダメでしょ!

■やしろあずき(漫画家)

 皆大好きディストピア! 人類人口爆発! 食料危機! 政府の統制!! いやなんか割と未来予知されてる感じもする令和の今、大画面で、改めて学ぼうディストピア! そして皆で食べようソイレント・グリーン!!

■レイナス(ライター・イラストレーター)

 結末以外も見どころだらけ、超辛辣でちょっとおかしな未来予想。これよりかはマシな未来に生きてる……と思いたい!

■鷲巣義明(映画文筆家)

 終末思想が蔓延る、この時代。強いアメリカを象徴する主人公があがき、彼の親友が死に向かう。親友の死では、地球のかつての大自然の映像と共に、クラシック曲「田園」「ペール・ギュントの朝」が流れ、はかなくも美しすぎるシーンとして記憶に残る。アメリカの揺らぎの予兆のようでもあった。

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映画『ソイレント・グリーン 《デジタル・リマスター版》』本予告

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