山田尚子監督アニメ映画『きみの色』、色鮮やかで瑞々しい“音楽×青春”の日々を映し出す場面写真11点解禁
山田尚子監督の長編アニメーション映画『きみの色』が、アヌシー国際アニメーション映画祭2024の長編コンペティション部門に出品されることが決定。併せて、色鮮やかでみずみずしい“音楽×青春”の日々を写し出す場面写真11点が解禁となった。
【写真】音楽×青春 ふんわりした色使いが美しい 映画『きみの色』場面写真
本作は、2011年に公開され興行収入19億円の大ヒットとなった『映画けいおん!』、第40回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞のほか2017年アヌシー国際アニメーション映画祭長編コンペティション部門に入選、興行としても23億円の異例のヒットを記録した『映画 聲の形』(2016年)のメガホンをとった山田尚子監督の最新作となる完全オリジナル長編アニメーション。
フランス南東部の都市アヌシーで現地時間6月9~15日に開催されるアヌシー国際アニメーション映画祭は、世界最大規模のアニメーション映画祭として知られる。山田監督にとって同映画祭への出品は2017年に『聲の形』、続く2018年に『リズの青い鳥』が長編部門へ出品、そして2023年には短編アニメ映画『Garden of Remembrance』が特別上映されており、今作が3度目の出品作品となる。
出品の決定を受けて山田監督も「ひとつの色やことばでは収まりきらない、カテゴライズしてしまっては溢れてしまうようなひとりひとりの存在、その尊さを描いたこの物語を世界中の方々にも届けることができるのはこの上ないしあわせです。」と喜びのコメントを寄せている。
解禁された場面写真には、“音楽×青春”をテーマとして描かれた本作の、山田監督による繊細な表現力が惜しみなく詰まっている。
子供の頃から人が「色」で見えるトツ子が、綺麗な「色」を見てうっとりしているカット。トツ子と同じ学校に通っていたが突然中退してしまったきみがギターを弾いている姿。音楽好きで物静かな少年のルイがレコードを手にした姿。そしてとあるきっかけでバンドを組むこととなった3人が並んでアイスを食べている一幕など、物語の中心となる3人の性格が見えてくるような画像ばかり。
そのほかにも、3人を導く物語のキーパーソン・シスター日吉子が聖堂でトツ子と話しているカットや、朗らかな表情で踊るトツ子。色とりどりに花が咲く庭の中、軽やかな足元だけを写した山田監督作品らしい、繊細な色遣いへのこだわりを感じさせる印象的なカットも。青春の日々を色彩豊かに、そしてみずみずしいタッチで写し出している。
3月に実施された本作の製作報告会において、劇場で見てもらえるための映画づくりをしたかったという山田監督は「映像で観ていただくために言語化するということをしないようにと。時間と色と動きと、何か感覚的なものを受け取っていただける映画にしたかったんです」と製作に込めた思いを明かしていたが、まさにその言葉通り、写真からでもさまざまな情報を受け取れるカットの数々となっている。
アニメ映画『きみの色』は、8月30日より全国公開。
※山田尚子監督のコメント全文は以下の通り。