WEST.桐山照史のロミオ、柄本時生のジュリエット再び! 舞台『泣くロミオと怒るジュリエット2025』7月より上演決定
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■作・演出:鄭義信
2020年早春の『泣くロミオと怒るジュリエット』初演は、感染症禍に飲み込まれるように、東京公演終盤と大阪公演全てが中止になりました。以来、今作は僕の中でずっと生き続け、再起の機会を密かに伺っていたのです。
5年を経て、我らが桐山ロミオと柄本ジュリエットはそのままに、強力な仲間も新たに迎えての再創作が実現! そのことを誰よりも喜んでいるのは、間違いなく僕自身です。
悲恋物として知られる『ロミオとジュリエット』。でも僕は、若い二人の道行の背景にある社会的な差別と分断の構造や、人の心を蝕む理由なき憎悪の蔓延を作品の軸にしたいと考えました。
損得ばかりを追求し、弱い者を排除しようとする息苦しい空気が5年前よりさらに世間に濃く広がる今。生まれ直す今作を一人でも多くのお客様にご覧いただき、困難の中でも近しい人と想い合う気持ちをご自身の中に確かめていただければ幸いです。もちろん僕の作品ですから、笑える場面もたくさんありますので安心して劇場へお運び下さい!
■桐山照史
初演から5年。『泣くロミオと怒るジュリエット』の再演が決定しました! 男子校の部活動のようだった稽古場、僕らと同じように毎日つくることに没頭してくださった作・演出の鄭義信さん、そして最初は出オチと思ったのに舞台上では本気で可愛く見えた(笑)ジュリエット役の柄本時生さん。共演の皆さんやスタッフさんたちのことがお話をいただいた瞬間に頭の中を駆け巡り、アツいものがこみ上げました。
と同時に、当時の精一杯取り組んだ自分の熱量や、当時いただいたご好評を越えられるのかと、不安に感じたのも事実です。ロミオはあらゆる感情を体現する役で、心身共に非常にハードでした。しかも、感染症禍のため東京公演後半で上演中断となり、現地でゲネプロまでしたのに大阪公演は全公演中止。だからこそ、あの時から待ち続けて下さるお客様はもちろん、新たにご来場下さるお客様にも絶対にこの作品を届けたいという使命感が不安を越えました。今持てるもの全てを注ぐ2025年版を、是非目撃していただきたいと思っています!!
■柄本時生
シェイクスピア作品の中でも、最も有名なヒロインの一人『ロミジュリ』のジュリエット。元々オールメール上演だったと知ってはいても、自分が演じることには最初、正直言えば恐怖を感じました(笑)。
鄭義信さんは、稽古過程で存分に悩むことを楽しむ僕とは逆に、ズバリと正解を提示してグングン創作を進めていく演出家さん。そのスピードが飲み込めず最初は戸惑いましたが、初日のカーテンコールでのアツい拍手を聞き、作品がいかによくお客様に伝わったかを実感できたんです。自分にとっての芝居づくりの幅がグッと広がった気がしました。
何よりロミオとして、僕のジュリエットを受け止め愛してくれた桐(山照史)クンとの出会いはサイコーに嬉しい出来事。今回もお話をいただいてすぐ、お互いの気持ちを確かめ合いました(笑)。
最高の仲間と創る2025年版『泣くロミオと怒るジュリエット』。5年を経て増したオバ味を武器に、熟成したジュリエットをお届けしたいと思います!