SUPER EIGHT・安田章大主演! 唐十郎の初期作品『アリババ』『愛の乞食』を“関西弁”で再解釈し2作連続上演
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■演出・金守珍
2023年、唐十郎作『少女都市からの呼び声』の稽古中、安田章大さんの告白に驚愕した。「自分は兵庫県の生まれなので、唐さんの台詞を頭の中で関西弁にして気持ちを作り、そこから役を深める」というのだ。だったら思い切って、すべて関西の言葉で上演してみたらどうだろう。唐さんの戯曲は、外国語に翻訳されて海外に紹介されているのだから、同じように関西出身の役者が標準語の不自由さから解放されたら、より豊かに演じられるはずだ。
今回、唐十郎初期作品の『アリババ』と『愛の乞食』の2本立てにしたのは、『アリババ』に登場する堕胎児たちが『愛の乞食』で海賊たちに生まれ変わる醍醐味を味わってもらいたいからだ。唐さんが作品世界をどのように広げていったか。その軌跡も、とくとご覧あれ!
■安田章大
「状況劇場」で産まれ、受け継がれてきたこの二作。令和の時代に表現する意味は2つです。1つ目は、唐十郎さんの脳を好きに泳ぎ倒して欲しいのです。正解を知っているのは唐さんだけなので、唐さんの頭の中は唐さんしか知り得ない。だから、唐さんが紡ぎ残してくださった綺麗な音符でFantasyの世界を旅して頂きたい。2つ目は、唐十郎さんの脳の中でリフレインされてきた世界はなんだったのかを“感じて欲しい”のです。
唐さんの戯曲を関西弁。賛否両論が出ることを承知で皆さんと挑ませて頂きます。唐さんの中に答えはあっても、唐さんが戯曲への理解を他者に委ねてくださっていたからこそ、この展開は産まれたものです。
関西弁の唐十郎戯曲『アリババ』、『愛の乞食』。人情味と親近感をうまく表現できる関西弁を活かして役者全員で唐さんの脳を泳いできます。共に泳ぎ倒してくだされば幸いです。日々起きる何かに対して解らなくて答えを探すのがあなたのもらった人生の一部ならば何か自分に残る音符を探す旅に来て頂けると我が幸せです。テントとは違う関西弁の異世界へようこそ!
■壮一帆
今回のお話をいただいた時に、私が唐十郎さんの舞台に…!と、嬉しい思いと少しのプレッシャーを感じました。素晴らしい共演者の方々、スタッフの皆様と、憧れの世田谷パブリックシアターの舞台に立てることにワクワクしております。唐さんから紡ぎ出される不思議な言葉の数々、その世界にどっぷり浸かる日々が今から楽しみでなりません。
また、このキャストならではの演出もあるようなので、それも楽しみです。私の中の新しい私に出会うべく、貪欲に取り組んで参ります。ぜひお楽しみください。
■伊東蒼
2016年『ビニールの城』を観劇した時、小学生の私にとって見えるものも聞こえるものも感じるものも、全てが初めてで、私もいつかあの世界へ行きたい、と心から憧れる世界が広がっていたことを強く覚えています。
9年経って、唐十郎さんの世界を、金守珍さんの演出の元、キャストの皆さんと万寿シャゲとして生きられることを本当に嬉しく思います。9年前の観劇体験が色褪せず私の中で残り続けているように、皆様にとってもそのような作品になるよう全力で作品と向き合いますので、是非劇場へ足を運んでいただきたいです!
■彦摩呂
いつも劇場にて観させて頂き感動しています。俳優の方々と唐さんの脚本と金守珍さんの演出には、独特の世界観があり、素晴らしい芸術だとずっとファンでした。そんな中、突然のオファーを頂いた時はこの作品を私如きが汚してなるものかとお断りしておりました。ですが何の心配も要らないから参加してほしいと言って頂きました。関西弁ですよ。伸び伸びやって下さいと。じわじわと心を揺さぶられ、遂にお受けさせて頂く事になりました。私もこの不思議な芸術の世界の1人になりました。
大好きな演劇に全力で挑みます。よろしくお願い致します。
■福田転球
この出演が決まった時から全てが夢の様な、そんな心持ちです。今まで出会って来た演劇と近いようで遠い世界というか。唐十郎さん作品も初、演出金守珍さん初、キャストも風間さんを除いては初。二本立ても初。得体の知れない、色んな怪物と出会う感じ?自分が演劇を始めた頃の純粋な気持ちで、そして勝手にテント公演をイメージした熱量で挑みたいと思います。皆様、是非劇場に色んな怪物を観にいらして下さい。
■温水洋一
学生時代、唐さんの作品はいくつか見ていて興味はあったのですが、この歳になるまで無縁で、お話をいただいた時は少し迷いましたが、安田章大さんのお名前と、初めて演出を受ける金さん。そしてシアターコクーンの制作。是非やってみようと。戯曲も現代風に手直しされるので、今から楽しみです。自分の役どころ。難しい面はありますが、アレやコレや楽しめたらと。素晴らしい作品になると思いますので、皆様、ぜひ劇場へお越し下さい。
■伊原剛志
唐十郎さん作品(『愛の乞食』)、金守珍さん演出。共に初めてです。正直言って作品は未だ理解出来ません。取り敢えず、役者人生43年の経験を駆使し、楽しんで臨みたいと思います。関西弁での芝居も初めてなので、私の大阪で育った青春の味が出ればと思います。
■風間杜夫
若い頃に観た「状況劇場」の印象が、今も甦る。縦横無尽に駆け回る獣のような役者たちに異次元にさらわれてしまいそうで、桟敷に膝を抱えて震えた。帰宅して鏡を見ると、そこにはとても獣になれない優男のボク。「あっちには行けないな…」それが、齢70を過ぎて、荒唐無稽な唐十郎さんの世界にはまり込むとは、予想もしていなかった。昭和の名作を令和に羽ばたかせる金守珍さんの演出力に引き込まれたところも大きいが、今作『アリババ』で、唐作品6本目の出演となる。身も心もさらわれて、楽しくて仕方がない。
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