小関裕太 臼田あさ美ら共演 鴻上尚史作・演出『サヨナラソング ー帰ってきた鶴ー』8月上演決定
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■作・演出:鴻上尚史
日本人なら誰もが知っている鶴女房のラストは、切なく、かっこいいものです。去っていく鶴は圧倒的に美しい。けれど、残されたものは、哀しい。もし、去った鶴が戻って来たとしたら。そして、村の中で夫と2人で生活を始め、子供までできたとしたら。どんな人生になるのだろう。かっこよく去らず、戻ってきたことは果たしてよかったのか。この物語は、売れない作家である宮瀬陽一が残した遺書のような小説から始まります。それが、「戻ってきた鶴」の話でした。ただ、出版社は、小説誌に載せることを断り、未完になります。宮瀬の担当編集者だった相馬和彦は、宮瀬の妻であり、宮瀬と違って売れっ子作家である篠川小都に、宮瀬の小説の続きを書いてほしいと迫ります。夫の作品を妻が引き継ぎ、完成させれば、間違いなく話題になるだろうと考えたのです。悩みながらも、小都は、「鶴女房」の世界を書き始めます。そこでは、小都は、鶴女房として登場します。夫はもちろん、亡くなった宮瀬です。物語は、現実の小都の世界と、鶴女房の世界を往復しながら展開します。現実の世界では、小都には小学3年生の息子、由自がいて、担任は、大学時代の後輩である、結城慎吾です。由自とのコミュニケーションに悩む小都は、結城を頼り、結城は小都のために懸命に尽くそうとします。「鶴女房」の世界では、2人はさまざまな試練に出会います。夫役に、小関裕太さん。妻役に、臼田あさ美さん。編集者の相馬和彦役に、太田基裕さん、担任役に安西慎太郎さんという、じつに魅力的な人たちに集まってもらえました。
どうか、ご期待下さい。テーマは、「生きのびること」。どんな状況になっても、どんなにつらくても、どんなに大変でも「生きのびること」です。
■小関裕太
今回、初めてご一緒させていただく鴻上さんと、僕にとって初めての紀伊國屋ホールでの公演作品となり、とてもワクワクしています。
今作は鴻上さんのオリジナル脚本なのですが、プロットを読ませていただき、「生きる」ということを考えさせられ、この物語に飛び込んでみたいと思いました。
先日、鴻上さんとこの作品についてより深くお話しする機会をいただいたのですが、日本の舞台界を引っ張ってきた偉大な方でありながら、丁寧に同じ目線で向かい合ってくださる姿勢が印象深く感銘を受けました。
さて今夏の終わり、この作品が創り上げられた公演期間にどんな景色が見られるか、物凄く楽しみです。
観に来てくださる方の心に残るひと作品になりますように。真心込めます。
■臼田あさ美
この度『サヨナラソング-帰ってきた鶴-』に出演させて頂く事になりました。私自身、演劇の舞台に立つのが8年ぶりということもありますし、演出の鴻上さんをはじめ、共演の皆様とも初めましてなので、全く先が見えません。足を運んでくださった方々に、楽しんでいただけるよう、日々のお稽古を大事に、心を通わせて作り上げていきたいと思います。なんて落ち着いて言葉をまとめてみましたが、やはり想像をするととんでもなく緊張するので、今はあまり考えすぎずに、作品の栄養になるようなことをどんどん吸収して頑張ります! 頑張りましょう!
■太田基裕
演出の鴻上尚史さんとは以前、ミュージカルでご一緒させていただきました。思慮深い方という印象で、楽しく共に作品を構築させていただきました。
今回もまたどのような作品になるのか、自分自身への挑戦、学びも得ながら、キャスト・スタッフの皆様と素敵な作品になる様、精進したいと思います。
劇場でお待ちしております。
■安西慎太郎
『サヨナラソング ー帰ってきた鶴ー』。今、とてもワクワクしています。
脚本・演出の鴻上さんとは以前ご一緒した時にとても刺激的な時間を過ごさせて頂き、改めて演劇の面白さと可能性を肌で感じました。キャストの皆様も全員初めましての方たちなのですが、こうして新しい人々と出会えること、物語の中で役として出会える事を幸せに思います。また、観劇者であるお客様が一生忘れる事のできない記憶に残る作品にできたらと思っています。ぜひ、劇場へお越し下さい。