綾瀬はるか「私、もっと面白い顔できます!」原作通り追求 制作統括「こんな女優さん初めて」

綾瀬はるかが28日、自身が主演を務めるドラマ『ひとりでしにたい』(NHK総合/6月21日より毎週土曜22時)の取材会に出席。本作へ出演を決めた理由のほか、演じる役の魅力、また理想とする“人生の締めくくり方”などを語った。
【写真】全身純白コーデで登場した綾瀬はるか
本作は、文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞し、「死」と「笑い」の融合した類いまれなる「笑って読める終活ギャグマンガ」と評されたカレー沢薫の同名漫画を、大河ドラマ『青天を衝け』、連続テレビ小説『あさが来た』の大森美香による脚本でドラマ化する社会派「終活」コメディー。
綾瀬が演じるのは、未婚・子なしの一人暮らしを満喫する主人公・山口鳴海役。憧れていたキャリアウーマンの伯母が思いもよらない孤独死をしたことをきっかけに、焦って婚活を始めるも撃沈。年下の同僚・那須田優弥(佐野勇斗)から「結婚すれば安心って昭和の発想ですよね?」とバッサリ切り捨てられ、「婚活」から180度方針転換して「終活」について考え始める…といった役どころだ。
そんな鳴海に「共感できる部分が多い」と語った綾瀬。「30代後半の女性の不安になる心情や、自分と世間の考え方の違いだったり、鳴海のような気持ちになったことは何度もあります」と語る。本作の出演を決めた理由も、その“共感”にあったようで「“死”という誰もが不安に思う部分が描かれていて、勉強になることが多いです。また、鳴海はオタ活をしているとキラキラしているのに、急に鬼の形相になったり。常に表情が変化して、奮闘している姿がとても魅力的。脚本をいただいたときに、演じてみたいと思いました」と明かした。
同席した制作統括の高城朝子氏は、本作を制作しようと思ったきっかけを「これまでの独身女性が描かれたドラマは、かわいそうな姿に笑うという自虐系が多かった。だけど今作の鳴海は明るく楽しく生きているんです」とまた違った独身女性の生き方を描きたかったのだと語り、綾瀬の起用については「綾瀬さんはハッピーなオーラが出ていて、この人が演じると絶対にかわいそうに見えないと思いました(笑)」と理由を述べた。
綾瀬は鳴海を演じるために、原作の鳴海の表情を研究。「ドラマも原作と同じくらい面白いところがたくさんあったので、“このシーンは原作ではどんな表情をしているのかな?”と見て確認して演じました。漫画だと成立するけれど、実際にやってみるとやりすぎな部分があって(笑)。リアリティーを大事にしつつも、どこまでやれるかということを考えました」と熱心に取り組んだと話す。
撮影中、そんな綾瀬が「私、もっと面白い顔できます!」とアピールすることもあったそうで、高城制作統括は「こんな女優さん初めてです(笑)」と笑顔で話した。
本作の内容にちなみ、“理想の人生の締めくくり方”を聞かれ「あ~楽しかった! あはは! と笑って死ねたら最高ですね」と語った綾瀬。「悩んでいても時は過ぎるし、過去に囚われることは意味がないな、と。“あの時こうだったな~”と考えることがあっても、“ま、いいか!”と切り替えて、今を大切にしてほしいです。死は怖いけれど、いつか来るものだと受け入れることで、少し楽になることがあります」と、ドラマを通じて視聴者に受け取ってほしいメッセージを語っていた。
ドラマ『ひとりでしにたい』は、NHK総合にて6月21日より毎週土曜22時より放送(全6回)。