『TOKYOタクシー』倍賞千恵子&木村拓哉の出会いのシーンを映し出す本編映像解禁
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山田洋次監督の映画最新作『TOKYOタクシー』より、本編映像が解禁された。倍賞千恵子演じる主人公・高野すみれと木村拓哉演じるタクシー運転手・宇佐美浩二が、山田監督作品の聖地と言える東京・柴又からタクシーで出発し、“たった1日の旅”が始まるシーンが切り取られている。
【動画】すみれ(倍賞千恵子)と浩二(木村拓哉)が運命の出会い 『TOKYOタクシー』本編映像
松竹創業130周年作品で、山田監督の91本目の作品となる本作は、フランス映画『パリタクシー』を原作に、昭和から平成、令和と、日本に生きる人々を長年描き続けてきた山田監督が、刻々と変化する大都市<東京>を舞台に、人生の喜びをうたいあげるヒューマンドラマ。
出演は、山田監督作品には欠かせない倍賞千恵子、そして『武士の一分』以来19年ぶりの山田組参加となる木村拓哉。さらに蒼井優、迫田孝也、優香、中島瑠菜、イ・ジュニョン、笹野高史など多彩なキャストが集結した。
タクシー運転手の宇佐美浩二は、ある日85歳の高野すみれを東京・柴又から、神奈川の葉山にある高齢者施設まで送ることになった。人生の終盤を迎えたすみれは、「東京の見納めに、いくつか寄ってみたいところがある」と浩二に頼み、幼少期から現在まで人生のターニングポイントとなった思い出の場所を寄り道することに。タクシーで旅を共にするうち次第に心を許したすみれは、初対面の浩二に、喜びと悲しみを織り交ぜた壮絶な人生を語り始める―。
解禁された本編シーンでは、タクシーが出発した直後の、ぶっきらぼうな態度の浩二と少しおせっかいなすみれのやりとりが描かれている。
ナビを操作しながらそっけない態度を見せる浩二に、すみれは「あなた客商売なんだから、もうちょっと愛想よくしたらどうなの?」とチクリ。
すると浩二は「どうもすみません。葉山まではかなり時間がかかるので、お休みになって頂いても。良かったら横になって」と無愛想に答え、最初はギクシャクしてしまう2人。
運転がスタートすると、すみれは「そりゃあねえ、辛いわよ、年を取るって。もう一人暮しは無理だと思ってね。葉山にいいところが見つかったからそこのお世話になろうかと思ったの」と旅の理由を話し、「だから東京の見納めに、あちこち寄ってみたいところがあるのよ」と、隅田川にかかる言問橋に寄り道したいと告げる。
そうして、タクシー運転手とただの乗客として“たった1日の旅”が始まっていくが、すみれがこれまで歩んできた人生の話をしていく中でだんだんと2人は打ち解けていく。
本作はすみれと浩二がタクシーの中で会話するシーンを中心に物語が展開していく。
すみれが過去にたどってきた人生の苦楽を話していくのだが、木村は浩二の心境について「浩二はすみれさんの話に『どうなったんですか?』って振っちゃう。だから自分が聞いたことによって、彼女が話したくなかったことを言わせてしまっている責任をすごく感じました。でも、すみれさんの体内に留まっていた膿みたいなものを清算する瞬間にも思えて、タクシーを運転するドライバーのはずが懺悔を聞いている牧師のような感じでもありました」と明かし、倍賞も「聞いて受け止めてくれる人がいたから、すみれさんはちゃんといろんなことを話せたんです。あんな風に浩二さんが受け止めてくれなかったら、話せなかったと思います。どんどん話しちゃえ!っていう感じでした」と、すみれの気持ちを代弁する。
映画『TOKYOタクシー』は、11月21日より全国公開。

