クランクイン!

  • クラインイン!トレンド

高橋一生「人生で5本の指に入るくらい緊張した」 映画『脛擦りの森』舞台あいさつレポートが到着

映画

映画『脛擦りの森』公開初日舞台あいさつにて
映画『脛擦りの森』公開初日舞台あいさつにて(C)『脛擦りの森』プロジェクト

関連 :

高橋一生

黒崎煌代

蒼戸虹子

渡辺一貴

 映画『脛擦り(すねこすり)の森』の公開初日舞台あいさつが4月10日に開催され、主演の高橋一生、共演の蒼戸虹子、黒崎煌代、そして監督の渡辺一貴が登壇した。

【写真】舞台あいさつに登場した高橋一生

 映画を観終えたばかりの観客に高橋が「いかがでしたでしょうか?」と問いかけると、客席から温かい拍手がわき上がった。渡辺監督はあいにくの天気の中で劇場に足を運んだ観客に感謝を述べつつ、「どんよりとした曇りだったり、晴れ間がさしたり、雨が降ったり、みなさんにとっては大変な時においでいただきましたが、この映画にとってはふさわしい天気なんじゃないかと思っております」と笑みを浮かべた。

 岡山県に伝承される妖怪すねこすりを題材にした本作について、脚本を最初に読んだ際の印象を問われた高橋は「セリフも少なくて、淡々とお話が進んでいくように見えますが、実際にロケ地での撮影を経験すると、台本の世界がなぜ端的だったのかというのがわかる。僕らで膨らませるための台本であり、現場の世界観を吸収して、さらに膨らんでいく台本なんだと感じました」と振り返った。

 蒼戸は「ひとつ気になり出すと、全部が怖く見えてくるというか、台本を読んでいままで感じたことのない感覚になりました。でも、違う世界の話ではなく、本当にありそうだなと感じるのもすごく面白いなと思いました」と語る。

 黒崎も「じんわりと怖いというか、背中が寒くなる――でも、そこに愛があるんですね。そこが余計に寒くなるような…。妖怪をテーマにした作品で、ここまで“愛”をテーマにした作品は見たことがなかったので、撮影が楽しみになりました」と本作の魅力を明かした。

 渡辺監督は、なぜすねこすりを題材にしたのかという問いに対し、NHK局員時代に岡山へ赴任していたことを明かし、「岡山県北部で牛飼いの老夫婦を取材した時に、周りの方から昔話や子どもの頃に経験したお話をお聞きして、すごく記憶に残っていました。岡山を舞台にした映画を…という話になり、そのことを思い出して、伝承や古いお話を取材していく中で、いろんな妖怪の話が出てきて、すねこすりと出会いました。すごく面白いというか、人に対して悪意があるわけでなく、ただ転ばせる存在というのに惹かれて、この物語を掘っていったらどうなるかなと思いました」と制作のきっかけを語った。

 劇中で高橋は、若い男と老人の2役を演じている。特殊メイクを施してまで老人役を高橋に任せた理由について問われると、渡辺監督は「一生さんが、NHKのトーク番組にゲストで出られた時、最後に一生さんが『すねこすりが好きです』と言って終わったっていうことがありました(笑)。そのことは覚えていたんですが、すねこすりを題材に脚本を書いている時は忘れていて、でも『すねこすりってどこかで聞いたことあるな…?』ということだけが残っていたんです。脚本を書き終わって、スタッフと話してる時に、そういえば一生さんが言ってたのが、すねこすりだと。そこで、『老人役を一生さんにやっていただいたら、さらに深みのある話になるんじゃないか?』ということでオファーさせていただきました」と語り、すねこすりと高橋、そして自身を結ぶ奇妙な縁を明かした。

 高橋は当時の発言について「はっきり覚えています」とうなずき、「通行人の邪魔をして、人を転ばせる存在ってどういう存在意義なのか、ちょっと謎ですよね。そこには何か理由があったり、そういうことを想像するだけの余白がある妖怪だったんですね。すねこすりはなぜ脛なのか? なぜ擦るのか? 僕の脳みそはいつもそういうところに引っ掛かるんです(笑)。なんだか気になってしまってしょうがなかったっていうのが子どもの頃からずっとありました」と振り返った。

 また、トーク番組で高橋が言及した“湯本鈍器”こと、明治・大正・昭和期の怪奇事件などを集めた「怪異妖怪記事資料集成」シリーズの著者・湯本豪一氏がこの日の会場を訪れており、舞台あいさつ前に直接対面したという。高橋は「人生で5本の指に入るくらい、緊張しております。いずれ弟子入りしたいと思っていた湯本さんにお会いできるなんて、思ってもいなくて…。今日はたぶん、眠れなくなると思います!」と興奮気味に語り、妖怪愛をのぞかせた。

 撮影中は老人役の特殊メイクのため「朝2時に起きて、4時間メイクをして、6時に出発する」という生活を毎日送っていたという高橋。先に現場入りしていた高橋について、黒崎は「半分、あの(老人役の)顔になっていて『すごい』と思っていました。撮影中、我々は老人姿を見ているので、ホテルとかですれ違うと『若くなった!』とびっくりしていました(笑)」と驚きを語った。これに対し高橋は「あと2年もすればあの形になります」と飄々と返し、会場は笑いに包まれた。

 蒼戸は「老人の姿の高橋さんの周りから出ている空気の重みに、圧倒されたのを覚えています。その後で、老人じゃない姿で撮影があったんですが、すごく軽やかで、その姿にも衝撃を受けました」と明かした。

 一方、高橋は蒼戸と黒崎の印象を“新しい楽器のよう”と表現していた理由について、「声もそうですし、そこに存在している在り方みたいなものを、『若い』と一括りにしたらすごく失礼ですが、とても美しい楽器なんだなと思いました。この年代特有のまっすぐさがお芝居ににじみ出ていると思います。きっと、僕や他の俳優も、最初に夢だったことをやり始めた時の輝きみたいなものがあって、それは永遠に戻ってこないものだと思いますが、お2人からほとばしるものとして、静かに常に感じていました。あの風景の中でお2人を見ていると感慨、学びがすごくありました」と語り、2人を称えた。

 蒼戸は「嬉しいです」と笑みを浮かべつつ、「映画の現場を経験するのが2作目で、何も知らない状態だったので、高橋さんや渡辺監督、黒崎さんに、演じている姿で見せていただくことが多くあったなと思います」と感謝を述べた。

 黒崎は「本当に光栄です」と語りつつ、「楽器に例えると、高橋さんは、新しくはないというか…いや! すごい一流の方に使われて、愛用されている“なんちゃらバリウス”みたいな(笑)!」と続け、高橋から「ストラディバリウスだね」とフォローが入り、会場は笑いに包まれた。

 最後に高橋は本作について「昨今、あまりない映画の体験なんじゃないか」と語り、「観にきてくださった方たちは、まさか映画館に迷い込むとは思わずに、“妖し(あやし)”と出会ってしまうような感覚になれる映画だと思っております」とアピールした。

 渡辺監督は「静かで、小さな作品で、セリフは20あるかないかくらいの物語ですが、3人の歩く姿、座る、立つ、あるいは何もしないでそこにいるだけでも雄弁にいろんなメッセージが伝わってくるし、想像力を膨らませられる、とても贅沢な作品をつくらせていただいたと思います。たまにはこういう映画を観るのもいいのではないかと思いますので、さらに応援をしていただけると嬉しいです」と呼びかけ、劇場は再び温かい拍手に包まれた。

 映画『脛擦りの森』は全国公開中。

この記事の写真を見る

関連情報

あわせて読みたい


高橋一生 の関連記事

最新ニュース

クランクイン!トレンド 最新ニュース

おすすめチケット

powered by ローチケ

おすすめフォト

おすすめ動画

最新&おすすめ 配信作品

注目の人物

  • [ADVERTISEMENT]

    Hulu | Disney+ セットプラン
  • [ADVERTISEMENT]

トップへ戻る