蒼井優「10年に1本あるかどうか――そんな作品に出会えた」 あす最終回『Tシャツが乾くまで』
あす9月11日22時より、蒼井優が主演するドラマ『Tシャツが乾くまで』(TBS系)の最終回が放送される。物語終盤、驚きの“秘密”で視聴者をザワつかせた主人公・咲子。そんな彼女を演じる蒼井に撮影全体を振り返ってもらった。
【写真】蒼井優「第1話の最後のコインランドリーでのシーンは、撮影が始まったばかりの頃に撮ったので大変でした」 『Tシャツが乾くまで』“咲子”のフォトギャラリー
■「これ以上はない」と思わされた生方脚本
本作は、脚本家・生方美久による完全オリジナルストーリー。とある事故がきっかけで、当たり前に続いていくと思っていた幸せな日常が、突如崩れ去ってしまった二組の夫婦の喪失から始まる“愛”と“秘密”を描く。
充(松山ケンイチ)に“失踪癖”があることが分かった一方で、第9話では咲子(蒼井優)に離婚歴があり、それも“バツ4”であることが明かされた。互いの過去を理解し、夫婦としてまた普通に暮らすことを選んだ2人だったが、相手に気を使いながらの生活は以前のような楽しいものではなかった。頑張ることに疲れた咲子は、洗濯機の乾燥フィルターが破れたと同時に、充に別れを提案し…。
――放送のたびに大きな話題を呼んでいますが、視聴者の声はどう届いていましたか?
(地上波連続ドラマの主演をした)18年前は独身で、撮影の間はドラマの撮影現場と家の往復だったのですが、今は子育てをしながらお仕事させていただいているので、街に出ることが多いんです。よく「さっちゃん(咲子)、応援しているよ」と声をかけていただきます。すごくうれしい半面、咲子の大元を知っている身としては、「(第9話の咲子を見て)どんな気持ちになるんだろう…」と、少しドキドキもしていました(笑)。
私自身はSNSをやっていないのですが、撮影現場でスタッフさんから「SNSでこんな反応があったよ」「知り合いはこう言っていたよ」など共有してもらっていました。ドラマを見てくださっている方たちと、作っている側が循環しているといいますか、皆さんと一緒に作品を作っている感覚になれて、楽しかったです。エールをもらいながら撮影ができるのは、地上波の連続ドラマのスケジュールならではだなと思います。
――撮影が進むにつれて、脚本を読む視点や捉え方に変化はありましたか?
「こんなこと言わない方が、見ている人はすっと受け入れられるよな」と思うことも、生方さんはあえてその言葉をチョイスされているので、最初はその言葉の強さを「どう落とし込もう」「なぜこの言葉を選んだのだろう」など、たくさん考えました。
本読みの段階では「こうしてみましょうか?」といろいろなディスカッションをしたのですが、やっぱり最終的には生方さんが書いたセリフに着地するんです。「これ以上はないな」と実感してからは、いかに台本に書かれた言葉に意味を持たせるか、どう濃淡をつけていくかの作業を大事にしました。すごく楽しかったです。ただナチュラルにやればいいということでもなく、生方さんのちょっとロックな部分を感じながら、演じていましたね。「雰囲気作るなよ、私」と思いながら(笑)。
――咲子という人物の、譲れない根底にあるもの、価値観はどんなものだと思いますか?
難しいですね…。“これだ”というものがなかった気がします。周りに流されやすくて、相手によって見せる面を変える癖があるので。でも、“充を信じる”“充のことが好き”という部分に関しては、強いものがあったと思います。はたから見たら「園田(樹生)さん(中島歩)の方が一緒にいて楽そうだよ」と思うだろうけど、咲子が好きなのは充。理由を聞かれたら「好きだから」としか説明しようがないのですが…。
