『24』×『ツイン・ピークス』の融合!? 1日＝1話型サスペンス『キリング』の魅力とは
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1話完結スタイルが主流の米テレビドラマ業界において、1話1日のペースで、事件の発生から終結までの26日間を全26話でつづる本格クライム・ミステリー『キリング／26日間』は、手厳しいことで知られる全米の批評家が大絶賛し、90年代に大ヒットしたドラマシリーズ『ツイン・ピークス』の現代版だと、中毒者が続出! なぜ『キリング～』は、そこまで人々を惹きつけたのか。その魅力を探る。
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物語の舞台はシアトル。恋人と再婚し、息子と3人、カリフォルニアで新たな生活をスタートさせようとしているシアトル警察殺人課のサラ・リンデン。リンデンが警察を退職するその日に、郡警察の麻薬捜査課から彼女の後任として殺人課に赴任してきたスティーブン・ホールダー。ともに仕事をするはずのない2人だったが、顔を合わせた当日、17歳の少女ロージー・ラーセン殺害事件が発生。リンデンは単純な事件だろうと、しばし退職を延期し、ホールダーとともに捜査を進めることにしたのだが、捜査が進むにつれ、複雑な人間関係と、事件関係者の隠された真実が浮き彫りになってくるのだった―。
これまで、1話1時間をリアルタイムでつづる『24‐TWENTY FOUR‐』、1話が1日に相当する『ツイン・ピークス』など、よく似た手法のドラマシリーズはあったが、本作がこれらと圧倒的に違う理由は、細部まで丁寧に描写している点。特に顕著なのが、普通の人々が、ひとつの事件によって人生が激変していく様をきちんと追っているところだろう。例えば、被害者の家族。通常のドラマであれば、被害者家族がテーマでもない限り、彼らの心情や生活は置き去りにされがちだが、本作はラーセン一家の動向をつぶさに追っていく。突然、家族を失った者の苦悩や悲しみ、犯人逮捕に至らない警察への怒りや犯人への憎悪など、今までのドラマに欠けていた視点は斬新であり、改めて身につまされる。そんななか、なんとこの一家の秘密も発覚！ 人間誰しも裏は有しているものだが、被害者家族にもという深さとリアルさ。この掘り下げ加減と真実を出すタイミングの絶妙さが、人々を虜にして止まないのである。
そして、もう1つの特筆すべき見どころポイントが、冷静そのものの優等生リンデンと、やさぐれた風貌のホールダーの名コンビっぷりだ。捜査方法は正反対とでも言うべき2人だが、正反対だからこそ様々な視点から事件が捉えられ、2人の見つけてきた真実を合わせた瞬間、事件解決の糸口が！ このピタッとハマるジグソーパズル的爽快感はぜひ本編で味わってほしい。ほかにも、リンデン役のミレイユ・イーノスは映画『ワールド・ウォーZ』でブラッド・ピットの妻役に抜てきされ、ホールダー役のジョエル・キナマンはリブート版『ロボコップ』の主演にも抜てきされた演技派の熱演も見どころ。しかも、2話、3話と見続けていくごとに、謎が謎を呼ぶ展開と、判明してくる人間関係に、夢中になっていることに気づくだろう。そう、じわじわと効いてくるボディーブローのようなドラマなのだ。
本格クライム・ミステリー海外ドラマ『キリング／26日間』は、4月2日DVD Vol.1＆DVD‐BOX1発売、同日レンタル開始。またエンタメサイト「クランクイン！」では、DVDリリースを記念して「26日間毎日当たるキャンペーン」（～4月26日まで）を実施中。
