<TIFF2014>庵野秀明、ボツになった新作は『進撃の巨人』そっくりだった

第27回東京国際映画祭の特別企画として東京・日本橋にて行われている『庵野秀明の世界』の会場に27日、庵野秀明が登場。ファンに向けてのトークショーを行った。この日はアニメ・特撮研究家の氷川竜介も登壇した。
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今、大きく注目を浴びている『エヴァンゲリオン』シリーズの劇場版第4作『シン・ヱヴァンゲリオン劇場版:ll』。今回、その進捗など詳細については明かされなかったものの、「1作目から3作目でそれぞれ2~3年と掛かっているから、4作目は6年でもいいかな、なんて」と、冗談を交えながらも「みんなが頑張れというから、頑張りますよ」と、鋭意制作中である旨を語った。
新劇場版以前の作品シリーズの中で、当初は全くの新作も作る予定だったというエピソードを明かした庵野監督。「プロットだけはあったけど、作るというのは無理ということになりました。実は内容は『進撃の巨人』そっくり。あの作品を見たときに『エヴァのプロットとそっくり!』って、びっくりしちゃった(笑)」と、庵野は今だから話せる逸話を吐露。
この日は、初めて庵野が監督として担当したOVAの『トップをねらえ!』、NHKの連続アニメ作品シリーズ『ふしぎの海のナディア』の逸話を通して、監督としての経歴を激白。庵野は「監督というよりはNo.2の立場が合うと思っていたんです。監督は責任を取らなければいけないし。でも『トップをねらえ!』の制作が頓挫した時に『こんな面白いものを止められない』と、初めて自分から手を挙げたんです」と、彼が監督として名乗りを上げた時の心境を語った。
『エヴァンゲリオン』シリーズへの取り組みについて庵野は「今でも魂を削って作品を作っているけど、このシリーズは本当に激しい。だから、製作が終わるころには本当に壊れちゃっていたんですよ。でも、ある日宮崎(駿)監督から電話がかかって来て、『やめちゃえばいい、また作れるようになるまでやめちゃえばいいんだ』って言われて。そこからは気持ちが楽になりましたね」と、知られざるエピソードも告白していた。