警察の人種差別を証明する! 白人コメディアンが体を張って検証

米国では、警察による有色人種への差別的な対応が社会問題化しているが、そんな中、ひとりの白人女性コメディアンが立ち上がった。全くの無実の罪で有色人種が警察官に暴行を受ける事例が続出しているのに対し、もし白人が警察前で犯罪行為をおかしたら?世間の言う様に白人であるだけで対応はそこまで違うのだろうか。コメディアンのジェシー・カーンワイラーが検証した。
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さて、検証の始まりだ。Identities.micによると、ジェシーはある警察官に話しかけ、「白人の特権」に関して質問した。最初、その警察官は「白人の特権」という言葉そのものの意味を理解していなかったが、ジェシーの説明を受け理解した後では、その存在を否定した。
そこでジェシーは行動に出た。様々な違法行為を脈絡なく行なったのだ。公共の場で泥酔すること、私有地への侵入、公共の場で衣服を脱ぎ、さらには警官に対して薬を売りつけようとした。抗うつ剤を売ろうとするジェシーに対し、警察官は「君、これが違法だって知ってるよね?これを売ることで君はドラッグディーラーになってしまうんだよ」。優しく説明までしてくれた上、その後もジェシーは捉えられることも何もなかった。
2014年のMother Jonesによれば、黒人が警察官に銃撃を受け死亡する例は、他の人種グループに対し約2倍の数にのぼる。また黒人は逮捕時や拘留中に死亡する率が白人の4倍にものぼる。なお、検証の前に、ジェシーは路上を歩いていた黒人男性にインタビューをしていた。「白人の特権に関してどう思いますか?私が白人女性だから、という理由で、多めに見てもらえることが多いと思いますか?」とジェシー。初老の黒人男性は「そう思うよ。君もわかってるでしょ」と笑いながら答えている。