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三島文学に挑む中村蒼、ダンサー田中泯の舞に心酔「生で観られるなんて贅沢」

エンタメ

(左から)田口浩正、前田旺志郎、中村蒼、YOU、田中泯、『命売ります』第1話完成披露試写会に登場
(左から)田口浩正、前田旺志郎、中村蒼、YOU、田中泯、『命売ります』第1話完成披露試写会に登場 クランクイン!

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 俳優の中村蒼が9日、都内で行われたBSジャパン連続ドラマJ『命売ります』の記者会見に出席し、第1話ほかでゲスト出演する田中泯の芸術的なダンスシーンに釘付けになったエピソードを語った。この日は中村、田中のほかに、前田旺志郎、田口浩正、YOU、主題歌を担当した和嶋慎治(人間椅子)も登壇した。

【関連】『命売ります』第1話完成披露試写会フォトギャラリー

 本ドラマは、2016年に「隠れた怪作小説発見!」と銘打ち28万部のベストセラーとなった三島由紀夫の同名小説をもとに、自分の人生の行き先を悟ってしまった男の顛末をスリリングに描く。主人公・山田羽仁男(中村)は、大手広告代理店に勤め、経歴、収入など何不自由ない生活を送っていたが、ある日、突発的に自殺を決行。ところが、死ぬことに失敗し、これを機に「命を売る」ビジネスを始める。次々と舞い込んでくる奇々怪々な依頼に応じる中、羽仁男は改めて「命」と向き合うことになる。

 「最初は羽仁男という人間が全くつかめず、どう演じればいいのか頭を悩ませる日々が続いた」という中村。「たぶん、羽仁男自身“なぜ死にたいのか”はっきりした理由がないから、つかみどころがなかったのだと思いますが、物語が進んでいく中で、いろんな依頼人と出会って、いろんな人の“死”を目の前で見て、羽仁男自身が“生きること、死ぬこと”を改めて見つめ直し、人間味を徐々に取り戻していく」と役を理解。それからは、「羽仁男とともに成長していく気持ちで演じた」という。

 また、毎回豪華ゲストが登場するのも本ドラマの魅力。第1話では田中や大杉漣などの大物俳優に加え、橋本マナミが出演し、激しいベッドシーンを披露。2話以降も、壇蜜、酒井若菜、松下由樹、大地真央など、そうそうたる女優陣が名を連ねているが、これに対して中村は、「こんなに短期間の中で、大勢の役者の先輩方とお芝居するのは初めてなので、毎回緊張感のある現場ですが、楽しませていただいています」と充実感をかみしめる。中でも、舞踊家である田中のダンスは心底感動したようで、「生で観られるなんて贅沢、釘付けになりました」と感無量の様子。

 この言葉を受けて田中は、「クラシックバレエの練習をしていたときに、市ヶ谷(自衛隊市ヶ谷駐屯地)で演説していた三島由紀夫(その後、切腹自殺する)の一語一語を夢中で聞いていたのを思い出しました。今回の台本を読んで、三島のエッセンスを僕なりに嗅ぎ取って、それをベースに自分の気分や演技を現場で加えていくという体験でしたね」としみじみ。田中の芸術的な舞はタイトルバックに使われ、本人も「凄く得しちゃいました」と最後は笑顔を見せていた。

 連続ドラマJ『命売ります』は、BSジャパンにて1月13日より毎週土曜21時放送。

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