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怒りと憎しみが招く新たなパンデミック『CURED キュアード』新カット5点

映画

映画『CURED キュアード』場面写真
映画『CURED キュアード』場面写真(C)Tilted Pictures Limited 2017

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エレン・ペイジ

サム・キーリー

 人間がゾンビ化するパンデミックの終焉後、元感染者が社会復帰した世界を描く映画『CURED キュアード』より、新たな場面写真5点が解禁された。

【写真】『CURED キュアード』新たに解禁された場面写真(5枚)

 本作は、アイルランドの新人監督デイヴィッド・フレインが、ゾンビをテーマに創作した異色の近未来スリラー映画。無差別に他者を噛み殺すモンスターに豹変する新ウイルスのパンデミック終焉後、元感染者たちが社会復帰した世界で発生する新たな混乱と恐怖を描き出す。

 人間を凶暴化させる新種の病原体、メイズ・ウイルスのパンデミックによって大混乱に陥ったアイルランド。6年後、治療法が発見され秩序は取り戻されるが、治療効果が見られない25%の感染者は隔離施設に監禁され、治癒した75%は“回復者”として社会復帰することになる。

 回復者のひとりである若者セナン(サム・キーリー)は、シングルマザーの義姉アビー(エレン・ペイジ)のもとに身を寄せるが、回復者を恐れる市民の抗議デモは激しさを増すばかり。やがて理不尽な差別に不満を募らせ、過激化した回復者のグループは社会への復讐テロを計画する。その怒りと憎しみの連鎖はセナンやアビー親子を巻き込み、新たな恐怖のパンデミックを招き寄せるのだった…。

 解禁されたのは、そんな怒りと憎しみの連鎖を切り取った新たな場面写真。ゾンビから逃げ惑う人々、夫ルークを殺され途方にくれるアビー、隔離施設でセナンと共に過ごしたコナーが回復者同盟を作り、セナンを同盟に引き入れようと説得する様子、軍によって厳重に管理されていたゾンビ隔離施設から逃げ出すゾンビたち。そして、隔離施設の中で働くセナンの奥に、治療中のゾンビの姿も収められている。

 感染系ゾンビがもたらした終末的厄災の“その後”を描いた作品には、『28日後…』の続編『28週後…』などいくつかの前例があるが、本作のオリジナル脚本で鮮烈な長編デビューを飾ったデイヴィッド監督は、人種差別、宗教対立、移民問題などによって分断された現代社会の状況を生々しく反映。さらに元感染者=回復者がゾンビだったときの忌まわしい記憶を保ち、耐えがたいPTSDに苛まれている設定を加え、限りなくシリアスにしてリアルなホラー映画を完成させた。

 ジャーナリストでシングルマザーのアビーに扮するエレンは、ゾンビに夫を噛み殺された失意のどん底の中で幼い息子を養い、回復者の義弟セナンを受け入れるアビーの揺れる心情を繊細に表現するとともに、プロデューサー兼任でこのプロジェクトを牽引した。

 映画『CURED キュアード』は3月20日より全国順次公開。

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