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加害者少年がいじめられっ子の少女に出会う『許された子どもたち』新予告

映画

映画『許された子どもたち』絆星と桃子の場面写真
映画『許された子どもたち』絆星と桃子の場面写真(C)2020 「許された子どもたち」製作委員会

 内藤瑛亮監督の8年ぶりの自主制作映画『許された子どもたち』より、新予告編が解禁。同級生を殺した罪から逃避していた主人公の少年が、いじめられっ子の少女と出会い惹かれ合っていく姿を収めている。

【写真】『許された子どもたち』絆星と桃子の場面写真

 本作は、1993年の山形マット死事件や、2015年の川崎市中1男子生徒殺害事件など、実際に起きた複数の少年事件に着想を得たオリジナル作品。映画『先生を流産させる会』『ライチ☆光クラブ』『ミスミソウ』など、その衝撃的な内容により作品が発表されるたび物議を醸す内藤監督が、8年の歳月をかけて構想し、自主映画として完成させた。

 制作にあたり、10代の出演者を対象にワークショップを開催し、少年犯罪や贖罪(しょくざい)の在り様について共に考えを巡らせた。撮影は2017年の夏から冬、そして2018年春と長期間にわたり実施。季節による風景の変化や役者の成長を取り込み、作品に豊かな広がりを加えている。

 とある地方都市。中学一年生で不良少年グループのリーダー市川絆星は、同級生の倉持樹を日常的にいじめていた。いじめはエスカレートしていき、絆星は樹を殺してしまう。警察に犯行を自供する絆星だったが、息子の無罪を信じる母親の真理の説得によって否認に転じる。そして少年審判は無罪に相当する「不処分」を決定する。絆星は自由を得るが、決定に対し世間から激しいバッシングが巻き起こる。そんな中、樹の家族は民事訴訟により、絆星ら不良少年グループの罪を問うことを決意する。

 今回解禁された<加害者少年と少女の恋愛篇>と題した予告編は、事件後罪と向き合えずにいた絆星が、転校先で櫻井桃子という少女と出会い、いじめを受け浮いた存在の桃子に、かつていじめられっ子だった自分の姿を重ね、互いに惹かれ合っていく姿を映し出したもの。2人が部屋で一緒にタバコを吸ったり、高架下を一緒に歩いたりする映像などが収められている。

 映像には、予告編で曲を使用しているガールズスリーピースバンド・リーガルリリーのヴォーカル&ギター担当のたかはしほのかが、絆星と桃子に思いを寄せたコメント「今、きみの吸うタバコがぼくのようで ぼくの吸うタバコがきみのようで 同じ時間にいつでもタイムスリップできるんだ いつでも、心の場所であえますように。」が挟み込まれている。

 果たして、母親と共依存の関係で、罪と向き合わず逃げる道を選んでいた絆星が、桃子と共に生き、罪を認め、現実と向き合うことができるのか。彼の選択をスクリーンで見届けたい。

 映画『許された子どもたち』は6月1日より全国順次公開。

映画『許された子どもたち』予告篇<加害者少年と少女の恋愛篇>

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