『マトリックス』は“怒り”から生まれた クリエイターが映画製作の動機を明らかに

1999年に第1弾が公開された映画『マトリックス』シリーズ。それまでの常識を覆す、画期的なアクションや、哲学的はテーマを含む本作は、ファンから絶大な支持を得ている。本作のクリエイターの一人、リリー・ウォシャウスキーがインタビューにて、作品を作る原動力となったのは、怒りからだと発言した。
【写真】話題となったシーンの数々…映画『マトリックス』フォトギャラリー
『マトリックス』シリーズは、これまで3作が公開。リリーと姉のラナ・ウォシャウスキーが、共同クリエイターとして手掛けている。二人はシリーズ公開時、男性としてメガホンを取っていたが、公開後に、トランスジェンダーであることを公表している。
今回リリーが思いを明らかにしたのは、The Hollywood Reporterのインタビューにて。「(『マトリックス』シリーズは)怒りと抑えがたい憤りから生み出されました。それは資本主義や大企業に支配された構造、そして抑圧の形によるものです。私のなかでふくらみ、沸き立った怒りは、私を閉じ込める、自分自身の抑圧に対するものでした」と胸の内を語った。
また、「今、私は檻から出ました。トランスジェンダーの女性として歳を重ねることができる前例となって生きています。トランスジェンダーの人々は、本シリーズを、私のトランスジェンダーとしてのレンズを通して、また自身のトランスジェンダーのレンズを通して観ることができる。彼らは『この映画は、私がカミングアウトするのに、私の人生に、重要な役割を果たしたわ』と思う事が出来るのです」と話したという。
『マトリックス』シリーズは、キアヌ・リーヴス、キャリー・アン・モス、ジェイダ・ピンケット=スミスが続投する第4弾の制作が明らかになっており、最新作に感心が高まっている。