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ポン・ジュノ監督も熱視線! 『マーティン・エデン』イタリアの俊英監督ピエトロ・マルチェッロに注目

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映画『マーティン・エデン』のピエトロ・マルチェッロ監督
映画『マーティン・エデン』のピエトロ・マルチェッロ監督(C)foto di Giovanna Gorassini

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 ピエトロ・マルチェッロ監督の最新作『マーティン・エデン』が9月18日より全国順次公開される。『パラサイト 半地下の家族』のポン・ジュノ監督も“2020年代に注目すべき監督”に選んだイタリアの俊英監督マルチェッロとは、どんな人物なのか―。

【写真】ルカ・マリネッリがヴェネチア国際映画祭男優賞受賞『マーティン・エデン』場面写真(8枚)

 本作は、労働者階級出身ながら若き日の破天荒な生活を経て大作家になるというアメリカン・ドリームの体現者である作家ジャック・ロンドンの自伝的小説を、マルチェッロが舞台をイタリアに移して映画化した青春文芸ドラマ。第76回ヴェネチア国際映画祭で主演のルカ・マリネッリが男優賞を受賞したほか、第44回トロント国際映画祭プラットフォーム賞、第65回イタリア・アカデミー賞脚色賞を受賞した。

 メガホンをとったイタリア生まれのマルチェッロ監督は、美術学校で絵画を学んだ後、2003年以降数々の短編映画とドキュメンタリー作品を制作。2007年には、イタリアを横断する急行列車の夜の様子を捉えた長編ドキュメンタリー『Crossing the Line(原題)』が第64回ヴェネツィア国際映画祭のオリゾンティ部門で上映された。

 2009年には、『The Mouth of The Wolf(原題)』が第27回トリノ映画祭で国際批評家連盟賞と観客賞、ベルリン映画祭でカリガリ映画賞とテディ賞を受賞。イタリア映画界のアカデミー賞であるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞で最優秀ドキュメンタリー賞に輝くなど、世界の名だたる映画祭で高く評価された。日本では「イタリア国際映画祭2016」で『失われた美』(2015)が上映され、話題となった。

 そんなマルチェッロ監督は、今年アカデミー賞作品賞を受賞した『パラサイト 半地下の家族』のポン・ジュノ監督が、“2020年代に注目すべき監督”のひとりに名を挙げるなど、今注目度が急上昇。最新作『マーティン・エデン』は、当時のアーカイブ映像などを大胆に挿入し、映像の断片から物語の時代の流れを描いた、マルチェッロ監督独自の映像表現が印象的な作品に仕上がっている。

 小説『マーティン・イーデン』を20年前に読んで以来ずっと映画にしたいと願っていたという監督は、原作を“家族や学校からではなく、路上で学びを得た人々の物語”、“自ら学ぶことについて、そして教育が抑圧から自らを開放してくれる手立てだと信じていたのに、どういうわけかそれに裏切られてしまった人々についての物語”だと評している。

 同時に、ただ単に労働者階級の青年がブルジョワの娘と恋に落ちて作家を目指すだけの物語ではなく、“成功を収めながらも、やがて避けがたく自身の芸術性を失っていく一人の芸術家の肖像でもある”と語り、それがジャック・ロンドン自身の自画像であり、時を越えて人々に訴えかける重要なテーマが秘められていると語っている。

 また、昨年『ジョーカー』のホアキン・フェニックスを抑え、ヴェネチア国際映画祭で男優賞に輝いたマリネッリのキャスティングについて、脚本執筆段階から決めていたと語り、「ルカはとても身体的な表現を持った俳優で、あの世代でもっとも才能あふれる俳優のひとりです」とその演技力を絶賛している。

 映画『マーティン・エデン』は9月18日より全国順次公開。

映画『マーティン・エデン』予告編

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