アヌシー映画祭グランプリ『FUNAN フナン』心揺さぶる家族の物語 公開決定&予告解禁
第42回アヌシー国際アニメーション映画祭でグランプリを受賞した映画『FUNAN フナン』が、12月25日よりYEBISU GARDEN CINEMA、シネ・リーブル池袋ほかにて公開されることが決定。併せてポスタービジュアルと予告編が解禁された。
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本作は、ポル・ポト率いるクメール・ルージュに支配された1975年以降のカンボジアを舞台に、息子と離れ離れになってしまった母親チョウの激動の日々を描く。監督・脚本のドゥニ・ドーは、フランス生まれでカンボジアにルーツを持ち、自身の母親の体験を基に、クメール・ルージュの支配とカンボジアの人々の抵抗を描いた。長編初監督作品ながら、「高畑勲監督の名作『火垂るの墓』に続く芸術大作」(Variety)、「アニメーションの可能性を広げた」(Indiewire)など、世界中で高い評価を受け、エミール賞では脚本賞とサウンドデザイン賞を受賞した。
アートディレクターは、『怪盗グルーの月泥棒 3D』で主要アニメーターを務めたミッシェル・クルーザ。声の出演は、主人公のチョウを『アーティスト』のべレニス・ベジョ、チョウを支える夫のクンを『グッバイ・ゴダール!』のルイ・ガレルが演じる。
予告編では、風光明媚(めいび)なカンボジアでの平凡な一家の暮らしが、クメール・ルージュによるプノンペン占領の一報とともに大きく揺れ動き、様変わりしてゆくさまが描かれている。革命組織(オンカー)の誘導によって農村へ送られる途中、息子ソヴァンと離れ離れになってしまった母親のチョウ。息子と会えぬまま時は流れ、絶望といら立ちに襲われ、慎重な夫クンにも心ない言葉をぶつけてしまう。爆音に耳をふさぐソヴァン、身をひそめるクンと、彼からチョウに向けた「希望を捨てるな」という言葉。悲しみと閉塞感の中にも一抹の希望が感じられる予告編だ。
ポスタービジュアルは、こちらを見つめるチョウの目と、美しく奥行きすら感じられるカンボジアの風景、そして進みゆく2人の男女が描かれたもの。これらをつなぐ形で「絶対に諦めない、再び息子と会うその日までは―」というチョウの瞳から語りかけられているようなコピーが配されている。
アニメーション映画『FUNAN フナン』は、12月25日よりYEBISU GARDEN CINEMA、シネ・リーブル池袋ほかにて公開。