師匠チコと出会う『エイブのキッチンストーリー』ブルックリンのフードフェスシーン公開
■『ブルックリン』(2016)
『レディー・バード』『ストーリー・オブ・マイライフ』などアイルランドを代表する女優シアーシャ・ローナンが主演を務め、アカデミー賞では作品賞、主演女優賞、脚色賞の3部門でノミネートされた作品。
ヒロインがアイルランドの田舎町からニューヨークのブルックリンに移住し、戸惑いながらも自分の居場所を確立していく成長物語。新天地の慣れない生活とホームシックで涙に暮れる日々を送る彼女の姿に、どこか共感してしまう人も多いはず。そんな彼女には新しい出会いもあり、徐々に環境になじんでいく。ヒロインの変化が現れるファッションにも注目だ。
■『ブルックリンの恋人たち』(2015)
『プラダを着た悪魔』『レ・ミゼラブル』などのアン・ハサウェイが主演と製作を務めたラブロマンス。ヒロインが、事故で昏睡状態に陥った弟の日記を基に彼の歩んできた道を辿り、弟が憧れていたミュージシャンと心を通わせていく姿を描く。ミュージシャンを演じるのは人気歌手ジョニー・フリン。
主人公は弟が好きだったであろう街の雑踏などを録音して聞かせ、意識を呼び覚まそうとするのだが、そのためにブルックリンの街を歩き回るシーンで美しい夜景や観光スポットも鑑賞できる。観光気分を味わえるため、ブルックリンの街が気になっている人にもおすすめの作品だ。
■『アニー・ホール』(1978)
ニューヨークを舞台に、都会に生きる男女の恋と別れを、ウディ・アレン独特の皮肉を込めたユーモアと共につづったラブ・コメディ。ヒロインをアメリカの大女優ダイアン・キートンが演じる。
うだつの上がらないスタンダップコメディアンのアルビー(ウディ)は、歌手志望のアニー(ダイアン)と出会い同棲を始めるが、次第にすれ違い2人の溝は深まっていく。
ラルフローレンが衣装提供しているが、その着こなしが70年代後半のファッション業界にも大きな影響を及ぼし、伝説として語り継がれている。今もなお抜群のファッションセンスで世界を虜にしているダイアンが魅せるマニッシュなスタイルは、ぜひ参考にしたい。
■『ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります』(2016)
オスカー俳優のモーガン・フリーマンとダイアン・キートンが初めて共演したヒューマンドラマ。大物俳優2人が夫婦を軽やかに演じる。
画家のアレックスと妻ルースはブルックリンの絶景が望めるアパートメントの最上階に住んでいるが、最近足腰の衰えを感じ、アパートを売りに出しエレベーター付きの住宅に引っ越すことにする。
映画のタイトル通りブルックリンの美しい街並みを一望できる部屋には、センスの良い家具が揃っている。2人が過ごしていく中で増え、思い出が詰まっているであろう家具に囲まれた唯一無二の部屋は理想の住まいだ。観ればブルックリンに住みたくなること間違いなしの一本。
■『エイブのキッチンストーリー』(2019)
YouTuberや雑誌記者などの顔を持つブラジル人映画監督フェルナンド・グロスタイン・アンドラーデが、自身の半生を基にした作品。
食べ物、そして料理が大好きな12歳のエイブ(ノア・シュナップ)は、親が選んだ料理のサマーキャンプをサボって、フードフェスで出会ったブラジル人料理人チコの元で修業を開始。エイブが初めはゴミ捨て、食器洗いからはじまり、徐々にステップアップしていく過程で見せる笑顔、そして複雑な家族関係に困惑しながらも自分らしい方法で解決しようと奮闘する姿に心が熱くなる作品だ。
映画『エイブのキッチンストーリー』は11月20日より全国順次公開。