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名女優たちの演技だけじゃない!『アンモナイトの目覚め』をもっと楽しむための<5つの注目ポイント>

映画

映画『アンモナイトの目覚め』メイン写真
映画『アンモナイトの目覚め』メイン写真(C)2020 The British Film Institute, British Broadcasting Corporation & Fossil Films Limited

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フランシス・リー

 女優のケイト・ウィンスレットとシアーシャ・ローナンが初共演する映画『アンモナイトの目覚め』。2人の実力派女優が互いに惹かれ合うキャラクターを熱演する本作を、より楽しむための<5つの注目ポイント>を紹介しよう。

【写真】実力派女優2人が紡ぐ愛の物語 『アンモナイトの目覚め』場面写真

 本作は、男性優位だった19世紀に、自分を貫いた実在の古生物学者メアリー・アニングにスポットを当て紡いだ愛の物語。2020年に開催を見送られた第73回カンヌ国際映画祭のほか、第47回テルライド映画祭、第45回トロント国際映画祭など数々の映画祭でオフィシャルセレクションに選ばれた。
 
 オスカー女優のケイトが主人公の古生物学者メアリー役を、26歳にしてアカデミー賞に4度のノミネートを誇るシアーシャが裕福な化石収集家の妻シャーロット役を務め、真逆でありながらともに孤独を抱える女性を演じる。監督は、長編デビュー作『ゴッズ・オウン・カントリー』で、その繊細な手腕を高く評価されたフランシス・リー。

■実在した人物を基に綴られる現代の物語

 メアリーをはじめ、本作に登場する主要キャラクターのほとんどは実在した人物。名前や背景などはそのままに、人物との関係性はリー監督が独自に考案した。リー監督はメアリー・アニングの存在を知った時、彼女のことを知ろうとさまざまな資料を読み漁ったが、存在するのは現代人が書いた文献ばかりで、同時代の人間が彼女について書いた本はほぼ皆無。絶滅動物の化石を13歳で発掘したという歴史的な実績を残しながらも、労働者階級の女性であったため、その活躍が当時の世間に広められることはなかったからだ。

 しかしその事実が監督の創造性を刺激し、独自の解釈でメアリーを描こうと思い立たせた。その意図についてリー監督は「僕は自伝を作りたかったわけじゃない。メアリーを尊重しつつ、想像に基づいて彼女を探求したかった。女であれ男であれ、メアリーが誰かと関係を持ったという証拠は一つも残っていないが、彼女に相応しい関係を描きたいと思った」とコメント。

メイキング画像(ジェマ・ジョーンズ、ケイト・ウィンスレット、フランシス・リー監督)
(C)2020 The British Film Institute, British Broadcasting Corporation & Fossil Films Limited

 またプロデューサーのイアン・カニングは、本作の設定について「メアリーの人生に、異性との恋愛関係があっただろうと考えるのと同じく、同性との恋愛関係があったかもしれないというアイディアに対し、自由でオープンであることが、私たちの時代の特徴だと思う」と語り、まさにダイバーシティの重要性が唱えられる現代だからこそ生まれた物語だと説明している。

■監督と2人の女優たちが並々ならぬ努力で追求した真実味

 本作への出演が決まったケイトとシアーシャは、撮影3ヵ月前から準備を開始。徹底してリアリティを追及するリー監督は、まず2人と、それぞれのキャラクターが生まれた時から映画に登場する時期までどんな人生を送ってきたのか、性格、仕草や癖、話し方、好き嫌い、性生活に至るまで、想像しながら人物を作り上げていった。

 また2人は、役に合った技術も習うことに。古生物学者を演じるケイトは実際に1人で化石採集ができるレベルになるまで専門的なノウハウを学び、化石のスケッチやメアリー本人の筆跡スタイルまでも習得。さらに撮影中はひとりでコテージに住み、静かに化石を削って過ごし、メアリーの孤独をずっと肌に感じながら過ごしていたという。一方でシアーシャは、ピアノや編み物など、当時の裕福な身分の女性が行っていたお稽古事を学んだ。

(C)2020 The British Film Institute, British Broadcasting Corporation & Fossil Films Limited
 ちなみシアーシャふんするシャーロットが劇中で演奏するのは、クララ・シューマン(「トロイメライ」の作曲家として知られるロベルト・シューマンの妻)の曲だが、実はクララ自身も女性の社会進出が進んでいなかった19世紀のヨーロッパで、自らの生き方を貫いた偉大な女性音楽家。さりげなく演奏される曲にまでこうした意味が込められている点も要注目だ。このように妥協を許さない監督と、ボディダブルやハンドダブルに頼らない女優たちの強いこだわりが生んだ真実味が、全編を通してスクリーンに漂っている。

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