宮沢氷魚、吉本ばなな原作『ムーンライト・シャドウ』で小松菜奈の恋人役 特報解禁
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女優の小松菜奈が主演する映画『ムーンライト・シャドウ』に、モデル・俳優の宮沢氷魚が主人公の恋人役で出演することが発表された。併せて、特報映像、ティザービジュアル、場面写真が解禁された。
【動画】小松菜奈×宮沢氷魚『ムーンライト・シャドウ』特報
本作は、作家・吉本ばななが1987年に大学の卒業制作として発表した同名の短編小説を映画化。突然訪れる恋人の死をなかなか受け入れることができない主人公さつきの一人称の視点で描かれる、「さよなら」と「はじまり」のラブストーリーだ。監督はエドモンド・ヨウ。
宮沢が演じるのは、さつき(小松)の恋人・等。全てを包み込むような優しさを持つ一方、ふといつのまにか、その場からいなくなってしまうようなはかなさがどこか漂う。等のその優しさと雰囲気にさつきは引かれ、二人は恋人として幸せな時間を過ごしていく。しかし、等は突然帰らぬ人に。
宮沢は「最初に台本をいただいて読んだ時に、自分自身と等に近しいものがあるように感じ、物語が自分の中にスーッと浸透していく気持ち良さがありました。等の苦悩や悩みもすごく共感できましたが、等に訪れる死というものは忘れて、一つ一つのシーンや瞬間を、等として一生懸命生きるという考え方で撮影に臨みました」と話す。
特報は、原作者・吉本の「今の時代に映画になるべくしてなった作品だと思います」というコメントで幕を開ける。そして静かに聞こえる鈴の音。鈴は、原作でも描かれる、主人公さつきとその恋人・等をつなぐキーアイテムだ。「鈴の音が耳を離れないんです」と続く、さつきのナレーションに、メガホンを取ったエドモンド・ヨウ監督の原作への尊敬と愛情がうかがえる。
どこか神秘的な映像とともに流れていく、さつきと等の笑顔あふれる幸せそうな時間は、恋人同士の何気ない日常の瞬間を切り取っている。そして「もっと一緒にいたかったな」というさつきのナレーションと、クローズアップされる名残り惜しそうに離れる二人の手が、先々訪れる恋人・等との別れを予感させる。
ティザービジュアルには、穏やかでどこか朗らかさを感じさせるさつきが写し出されている。その表情は、吉本の描く原作のように触れた者をスッと引き込み、力強ささえ感じるものとなっている。それとは対照的に、慎ましく、まるでさつきの日記につづられているかのような、「この恋に名前をつけて、そっと胸にしまってある。」というキャッチコピーは、耳あたりの良い優しい響きを持つ。
場面写真は、さつきと等の幸せそうなカットのほか、夕闇の中で真っすぐな視線を送るさつきや少し憂いのある等などの4点。小松演じるさつきと宮沢演じる等が魅力的に収められ、作品の映像美も感じることができる。
映画『ムーンライト・シャドウ』 は、9月全国公開。