少年少女たちの狂気が暴走『MONOS 猿と呼ばれし者たち』予告解禁
映画『MONOS 猿と呼ばれし者たち』の公開日が10月30日に決定。併せて、日本版のポスタービジュアル、フライヤービジュアル2種、予告編が解禁された。
【動画】『MONOS 猿と呼ばれし者たち』予告編
前作『Porfirio』(2011/日本未公開)がカンヌ国際映画祭監督週間に出品された新鋭アレハンドロ・ランデス監督の3作目となる本作は、南米・コロンビアで50年以上続いた内戦を下敷きにした物語。暴力の脅威にさらされ続けたコロンビアの歴史と、外界から遮断された世界で生きる少年少女兵の思春期のゆらめきを重ね合わせ、幻想的な世界観で描く。各国の映画祭で63部門にノミネートされ、そのうちサンダンス映画祭やBFIロンドン映画祭など計30部門で受賞した(6月21日1時点、imdb調べ)。
出演するのは『キングス・オブ・サマー』の若手実力派で写真家としても活躍するモイセス・アリアス、『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』のジュリアンヌ・ニコルソン。アリアス以外でMONOSメンバーを演じたのは、コロンビア全土から集まった800人以上の中から選ばれた演技未経験の精鋭たち。アンデス山脈の高地で行われた過酷な訓練と演技オーディションを経て出演を果たした。さらに、実際のゲリラ組織「FARC」を脱退したことで賞金首となった過去をもつ元戦闘員が、MONOSの司令官であるメッセンジャー役を演じている。
ポスターは、美しさの中にも不穏さを感じさせるSFのようなビジュアルを大胆に採用。フライヤーは「楽園なのか、戦場なのか―。」というキャッチコピーに倣(なら)い、《楽園版》《戦場版》の2パターンを制作。ジャンル不確定な本作の振り幅の大きさを表現した。
荘厳なティンパニの音色から始まる予告編では、MONOSたちが無邪気に戯れる寓話(ぐうわ)的な前半から一転、次第に狂気が暴走し、混とんさが増していく様子が切り取られている。音楽を務めたミカ・レヴィは、本作で数々の賞にノミネートされ、ブエノスアイレス国際インディペンデント映画祭とベルギーのゲント国際映画祭で受賞を果たした。
映画『MONOS 猿と呼ばれし者たち』は10月30日より全国順次公開。