『恋する寄生虫』林遣都が語る、ファンタジーラブストーリーへの挑戦
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俳優の林遣都が女優の小松菜奈とダブル主演する映画『恋する寄生虫』が、11月12日より公開される。本年度公開の出演映画が3本と快進撃の続く林が、ファンタジーラブストーリーへの挑戦や、大きな意味を持った本作での出会いについて告白した。
【写真】『恋する寄生虫』林遣都のメイキング画像
本作は、作家・三秋縋による18万部突破の同名小説(KADOKAWA)を原案に、心の痛みを抱えた孤独な若者の切ない恋愛を描く。林が極度の潔癖症から誰とも人間関係を築けずに孤独に生きる青年・高坂賢吾役、小松が視線恐怖症に苦しむ不登校の女子高生・佐薙ひじり役を、それぞれ演じる。
2021年は主演映画『犬部!』『護られなかった者たちへ』そして本作と3本もの公開が続く林遣都。本作で恋愛とファンタジーというジャンル映画に初挑戦することとなった林は、役作りの方法や印象的な出来事を語ってくれた。
高坂のキャラクターについて林は「一言で言ってしまうと、“社会に適応できず、孤独に生きてきた人間”。物語はファンタジー要素の強い恋愛モノですが、そういった彼の弱い部分は現実的なので、そこに説得力を持たせて役を構築していきたいなと当初は考えていました。ただそういったリアリティのある部分にばかり集中してしまうと、ファンタジックな部分の解釈が難しくなってしまいます。できる限りリアリティを意識しつつ、肝心な部分ではファンタジーの世界に身を委ねてしまったりと、ちょうどいいバランスを保つことを心掛けて撮影に挑んでいました」と語る。
オファーを受けた段階では、ファンタジー設定のある作風に不安を感じていたようだが、「ファンタジー色が強いとか、恋愛モノというジャンルもこれまであまり経験してこなかったんですけれど、共演が小松菜奈さんで、監督が柿本ケンサクさんだと聞いて、『ファンタジーでも説得力のある物語を作っていただけそうな方々だな』と感じ、挑戦してみたいと思いました」と振り返る。
初共演の小松の印象については、「お会いする前は勝手に、かっこよくてクールな方だろうなという印象があったんですが、実際にお話ししてみると、いい意味で普通の感覚を持っている方で。一緒に大変な撮影を経て、信頼感と安心感のある関係性を築けたかなと思っています。お仕事するのが楽しい方でした」と、抜群の相性をアピール。
また、「今回、柿本監督との出会いが自分にとってすごく大きかったです」とも明かす。「監督はとても視野の広い方で、一緒に時間を過ごして得るものがたくさんありました。本作ではCGを多用しているのですが、撮影現場ではその仕上がりが分からず、イメージできないこともありました。不安を隠せずにいると柿本監督は、パパっと簡単に映像を編集して『こんなイメージになります』とその場で見せてくれるんです。そこでいろんな発見があって、新しい感情が生まれてきたり、佐薙との恋愛の積み重ねを理解したりできました」と林。「柿本監督がそういったアプローチできてくださるので、僕も小松さんも全部を共有しあって、一つ一つ確認しながらやっていけたので、とても心に残る撮影の日々となりました」と振り返った上、「またぜひ監督の作品に出演できたらいいなと思っています」と話した。
映画『恋する寄生虫』は、11月12日より全国公開。