東MAX「大笑いして、大泣きして帰ってもらいたい」 地元・浅草で東京喜劇の継承掲げた旗揚げ公演開幕
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浅草の街に、新たな「東京喜劇」の幕が開いた。
9月13日、雷5656会館ときわホールにて、東MAXこと東貴博が座長を務める東京浅草新喜劇の旗揚げ公演『家族以上、父親未満』が開幕。浅草を舞台に、笑いと人情、そして「家族とは何か」を描く本作は、まさに浅草らしい温かさに包まれた人情喜劇となっている。
物語の舞台は、浅草観音裏にある昭和歌謡居酒屋「心春」。店を切り盛りするのは、東貴博演じる長山脩と、はなわ演じる東出昭。昭和歌謡ショーで客を楽しませる二人は、単なる店の仲間ではない。実は昭は、姪である優の「お父さん」、脩は「お父ちゃん」と呼ばれる存在。優の母・春子を亡くした後、二人で彼女を育ててきた、まさに「家族以上」の関係なのだ。
清水麻璃亜演じる優は、浅草に帰れば一気に家族の中の「娘」に戻る。明るく元気で、ちょっぴり酒癖も悪い彼女が抱える恋の悩みが、物語を大きく動かしていく。
優の恋人は井阪郁巳演じる小松透。金沢の老舗和菓子店「松緑堂」の跡取りという立場を背負いながら、優との結婚を望む青年だ。そして丸山優子演じる透の母、松緑堂の現社長・礼子が登場すると、物語は一気に波乱の様相を見せる。
一方、福田悠太演じる木下宏一は、浅草で和菓子職人を営む、優のお兄ちゃん的存在。何かと優の相談相手になり、家族の中では冷静なツッコミ役……かと思いきや、ここぞというところでしっかり笑いをさらっていく。
さらに、川崎愛香里・良田麻美が演じる双子の美穂と香穂、錦笑亭満堂演じる鳶の親方・田所吾郎、永島龍之介演じる鳶見習いの森翔太郎が、浅草らしい賑やかな空気を作り出す。特に双子の息の合った掛け合いと、田所・森コンビの軽妙なやりとりは、本作の大きな笑いどころだ。
そして、この作品の魅力は「笑い」だけではない。
物語の背景にあるのは、優の母・春子の23回忌。毎年恒例の「春の会」は、単なるお祭りではなく、家族みんなで春子を思い出す大切な時間でもある。昭和歌謡や浅草らしい人情、勘違いから生まれるドタバタを積み重ねながら、登場人物たちが少しずつ「家族」というものの意味を見つめ直していく。
クライマックスでは、昭和歌謡のメドレーから、優が歌う「未来へ」へ。笑いでいっぱいだった舞台が、いつしか優しい空気に包まれていく。昭が亡き春子に語りかけ、優が「家族が増えることになりました」と告げる瞬間は、この作品が描いてきた「家族以上」という言葉の意味を、改めて感じさせる場面だ。
笑って、笑って、最後に胸が熱くなる。
浅草という街が持つ、人と人との距離の近さ、血のつながりだけではない「家族」の温かさ。そして、昭和から令和へと受け継がれていく東京喜劇の味わい。
東京浅草新喜劇の第一歩となる『家族以上、父親未満』は、「家族ってなんだろう?」という問いを、笑いながら、そしてあたたかく受け止めさせてくれる一作となっている。
浅草から始まる新しい東京喜劇の歴史が、華やかに幕を開けた。
【公演概要】
東京浅草新喜劇『家族以上、父親未満』
9月13日~9月20日 東京・雷5656会館 ときわホール
■スタッフ
脚本:大森博
脚色・演出:東貴博
■出演
東貴博 福田悠太(ふぉ~ゆ~) 清水麻璃亜 井阪郁巳 永島龍之介 錦笑亭満堂 川崎愛香里 良田麻美 丸山優子 はなわ
【日替わりゲスト】
※50音順。出演順ではございません。
アニマル浜口・浜口京子
黒沢かずこ(森三中)
古坂大魔王
田中裕二(爆笑問題)
土田晃之
野呂佳代
塙宣之(ナイツ)
ビビる大木
堀内健(ネプチューン)