クランクイン!

中山優馬、32歳で芸能活動20周年「仕事が日常で学校が特別だった」 15歳から抱き続ける芝居への思い

演劇

◆芸能活動20周年 舞台は特別な存在「常に挑戦して喧嘩を売り続けたい」



――中山さんは今年芸能活動20周年を迎えられます。振り返るとどんな20年でしたか?

中山:今32歳なんで、もう物心ついた時にはっていう感じなんですよね。12歳からなのでもう仕事が日常というか。中学や高校の修学旅行も仕事のために途中で帰って来て、仕事が終わったらまた戻って参加する、みたいな感じでしたし。仕事をしている人生が普通の世界で、学校が特別な感じだったので。

――そんな中でターニングポイントになった作品や出会いを挙げるとすると、どんなものになりますか?

中山:ターニングポイントはたくさんありますね。15歳の時にはもうお芝居をやりたいと思っていました。その時はドラマに出た後にそのオンエアを観て、こんなもんじゃいけない!と思ったんですよね。もっとできたはずなのに!っていう後悔からスタートしたものもあるし。21~22歳の時に初めて役者として舞台に立たせてもらったのも転機だったと思います。

――舞台でいうと、今年は『破果』『パレイドリア』に続いて、この『蛙昇天』が3本目の出演作品となります。中山さんにとって、舞台とはどういう存在ですか?

中山:やっぱり挑戦ですね。常に挑戦しているものというか。舞台に立つのが好きなので、自分の居場所にしたいんですけど、自分の居場所はここだ!っていう感じでもないんです。舞台の方が自分よりももっと上にあって、いつも追いかけ続けて、いつかたどり着くまで常に喧嘩を売り続けたい。毎日挑戦という感じで緊張もするし、その分やっぱり生きてるっていう感じもして。そんな感覚なんですよね。

――舞台の面白さは初めから感じていましたか?

中山:ありました。始まったらノンストップで、誰にも邪魔されない。リスクが高くて、スリリングな面白さがありますね。穴も開けられないじゃないですか。そんなことも含めて、みんなで綱渡りしてるみたいな感じがすごく楽しかったんですよね。ある種究極のチームプレーなんで。

――野球をやっていらしたから、そういうチームプレーの面白さがあったんですね。さまざまな作品で幅広い役柄にチャレンジされていますが、意識されてのことなのでしょうか。

中山:幅広くやっていこうというよりかは、自分の持ったことのない感情を持ちたいというのがあって。知らない自分の心に出会いたいみたいなものがあるので、こういう衝撃的なお話や、自分が生きてる中では絶対に経験しないような時代や心情にトリップできる作品に臨みたいという気持ちがあるんです。結果、幅が広がってるということだと思うんですけど、やったことないからやってみようと思っていたらそうなったっていう感じなんです。


――改めて本作の魅力を教えてください。

中山:まず戯曲としてとても素晴らしいんですね。日本語の羅列としても、会話の羅列としても本当に素晴らしいし、感情のやり取りが言葉巧みに表現されていて。キャラクター1人1人の特徴的な喋り方もすごく反映されている。

なによりも、やっぱりこれは舞台でやるべき作品なんだっていうのを、もちろん戯曲として書かれているので当たり前のことだとは思うんですけど、僕は稽古を重ねる中でまざまざと理解したというか。ウォーリーさんが演出されてKAATのでっかい舞台で、こうやって作り上げてやるべき作品だったんだ!と思いました。エンタメとして視覚的にもすごく楽しいと思います。

この戯曲が持つテーマも今の社会に合っている。全然関係のない民衆、群衆が、その渦の中の1人を追い詰めていく構造を、蛙の動物的習性として、誰かが動いたらみんなでそっちに寄っていってしまうみたいなところに反映しながら作ってるので、それが現代における、1人を追い詰める民衆、群衆にも見えてくる。そういう表現は、舞台でしかできないもの。舞台芸術とはこういうものだっていう表現がここにあると思います。

皆さん衝撃を受けると思いますし、僕も本当に早く観たいです。

――観客の皆さんからどんな反応が返ってくるか楽しみですね。

中山:僕はもう新たな形のエンタメだと思ってます。衣裳だけを見たら、シルク・ドゥ・ソレイユかと思いますけど(笑)。

いろいろなパフォーマンスがあって、僕にも「これもやるの?あれもやるの?」っていう仕掛けがたくさんあって大変なんですけど、この作品は誰も楽な人がいないんですよね。でもみんな最高に楽しく活き活きとやっている。こんな楽しい大変さにはなかなか出会わないと思います。

この作品は本当に劇場で観ていただいた方が絶対に楽しめる作品だと思うので、ぜひ劇場で観てほしいですね。

(取材・文:渡那拳 写真:上野留加)

 KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『蛙昇天』は、10月24日~11月8日神奈川・KAAT神奈川芸術劇場 <ホール>にて上演。

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【公演概要】

舞台『蛙昇天』
舞台『蛙昇天』ビジュアル

舞台『蛙昇天』

■日程・会場
10月24日〜11月8日 KAAT神奈川芸術劇場<ホール>

■作:木下順二
■演出:ウォーリー木下

■出演:
中山優馬 矢崎広 音月桂 中村里帆 市川しんぺー
久ヶ沢徹 町田マリー 百瀬朔 白又敦
北川結 内海正考 中村駿 塚越志保 肥田野好美 米原有我
神保悟志 温水洋一

■演奏:西村直晃 成田七海 清田瞬

■スタッフ
音楽:トクマルシューゴ 西村直晃
振付:北川結 仁科幸(モモンガ・コンプレックス)
美術:松生紘子  
照明:松本大介
音響:星野大輔
衣裳:西原梨恵
ヘアメイク:新井健生
演出助手:友花
舞台監督:川除学
制作進行:ycoment

宣伝美術:永瀬祐一
宣伝写真:西村淳
宣伝衣裳:藤崎コウイチ
宣伝ヘアメイク:新井健生
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