中国ラブコメ時代劇『夢織姫』、“ファミリードラマ”としても支持される理由とは?
予知夢を見る型破りなヒロインが活躍する『夢織姫(ゆめおりひめ)~秘密の貴公子に恋をして~』は、現代女性も共感できる強いヒロイン像と、ミステリー要素がありつつ笑って楽しめるラブコメ時代劇として、SNSでも話題を呼んでいる中国ドラマだ。また、時代劇ながら「ファミリードラマとしても面白い!」と新旧の中国ドラマファンから注目されており、話数が進むにつれて家族の人間模様がストーリーを盛り上げていく展開も反響を呼んでいる。そこで今回は、“ファミリードラマ”としての面白さに焦点を当て本作が支持されている理由に迫っていきたい。
【写真】ヒロインの班カクを演じるグアン・シャオトンと父役ワン・ジェンシン、母役ヤン・ミンナー
■ 仲良し家族のチームワークが楽しい
ヒロインの班(はん)カクの家族はいつでも和気あいあい。威勢はいいがちょっとドジな父・班淮(はんかい)、頼りがいのある賢い母・陰(いん)氏、怠け者でお調子者の弟・班恒(はんこう)と一緒に食卓を囲んだりゲームを楽しんだりする家の中はいつも賑やかだ。冒頭で班カクの縁談が相手のせいで潰されて恥をかかされたと知ると、世間体も顧みず父や弟が仕返しに行くのも、班家では家族一人一人が大切にされている証。使用人たちとも仲が良く、みんなで班カクの恋バナで盛り上がったり、キスシーンをこっそり覗いたりするシーンも微笑ましい。
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班カクにとってそんな一家は何よりも大切な存在。だからこそ彼女は班家が取り潰しとなる予知夢を見ると、悲劇を回避しようと奮闘することになる。
■ 一家をめぐるサスペンスも盛り上がる
班カクの祖母は皇帝のおばである大長公主。つまり、皇族と縁続きである班家は名家の一つだが、偉大な大将軍だった班カクの祖父が亡くなってからは権勢から遠のいてしまっている。実はその祖父の死には隠された真相がある様子で、大長公主は重い病にかかっていることもひた隠しにし、人知れず班家を守るために心を砕いている。
そんな大長公主のお気に入りの孫である班カクも、やがて宮廷の権力争いに巻き込まれていくことに…。こうして平和な仲良し家族の班家にも権力争いの波が迫ってくるスリリングなサスペンス要素も大きな見どころ。次期皇帝の座を狙う皇子たちの背後にいる石家と謝家の愛憎ドラマが描かれるとともに、班家と彼らとの陰謀渦巻く闘いも見逃せない展開となっていく。
■ 主人公カップルを支えるのも家族の絆
班カクの恋の相手となる容瑕(ようか)は密かに一族の復讐を誓って暗躍する策略家の貴公子。当初は情報を得るために班カクに近づいたものの、いつしか彼女に本気で恋してしまう。彼は班カクの勇敢でまっすぐな正義感、自立した女性としての気概に惚れ込むのだが、もう一つ、彼の心を動かしたのは彼女の“家族愛”。
幼い頃に家族を失ってしまった容瑕は心の中では孤独にさいなまれており、誰よりも家族の温もりを求めている。そんな彼にとって愛に溢れた温かい班家は憧れで、家族を守るために奔走する班カクを助けていくことになるのだ。このように、ラブストーリーにおいても家族が重要なテーマとなるのも本作ならでは。班カクと容瑕の恋が家族に支えられながらどのように進展していくのか注目だ。
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