関西“3府県”リーダーが全員ヤバい! 『翔んで埼玉』続編、濃すぎるキャラから本人との相関まで深掘り
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映画『翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~』場面写真(C)2023映画「翔んで埼玉」製作委員会
大阪と共に滋賀や和歌山、そして埼玉をディスる神戸市長には藤原紀香。神戸というハイカラな街に似合う、粋でいなせな雰囲気を漂わせる美女である。タイトなブラックドレスにパールのネックレス、髪はアップにまとめ、手には細いキセル。さながらオードリー・ヘップバーンを思い出させるようなスタイルだ。
藤原といえば、大阪府知事・嘉祥寺役の片岡愛之助と2016年に結婚。今作では、なんと初めての“夫婦役”を演じることとなった。しかし神戸市と大阪府は、表面上は協力的ではあるものの、神戸市長と大阪府知事の愛はかなり低温なよう。一方で、後述する京都市長との関係はずいぶんと燃え上がっているようだ。
藤原紀香本人は、兵庫県西宮市で育ち、中学校~大学までは神戸市にある学校に通った神戸っ子。しかし実はその出生にとある秘密が(藤原紀香ご本人は秘密にしていないが、本作の神戸市長はひた隠しているらしい)。藤原がとある街の大使を務めていることが、『翔んで埼玉』の世界にまで関わってくる。
■プライド高すぎ京都市長役・川崎麻世
映画『翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~』場面写真(C)2023映画「翔んで埼玉」製作委員会
この京都市長、一見一歩引いているようにも感じられるが、腹の内では大阪と兵庫のことすら見下しているのでは? と思わせられる、“ザ・京都”な男を演じるのは、京都出身、大阪育ちのベテラン俳優・川崎麻世。
少々言葉のオブラートを取っ払って言うなら、他県に住むものからすると京都府民といえば「プライドが高い」「嫌味の技術が高い」というイメージが。川崎演じる京都市長は、まさにこの京都の高飛車なイメージをぎゅっと固めたような男。白い着物姿でカンカン帽を斜めに被り、手に持った扇子にはデカデカと「洛中」の文字。洛中とは、現在の京都で言う上京区、中京区、下京区といった中心部を指す言葉。それ以外は京都ではないとまで言う人もいるとかいないとか…とにかく他県の人間にはなかなか理解できない価値観が、京都市長の扇子に込められているのだ。
本作の京都のシーンでは、これまた“ザ・京都”な女優、山村紅葉も登場。夜のしっぽりとした京都の美しい街が色彩豊かに描かれるとともに、京都ならではの「本音とタテマエ」も。あなたは“京都人の本音”を見抜けるか?
映画『翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~』場面写真(C)2023映画「翔んで埼玉」製作委員会
今回紹介したクセが強すぎる3人の他にも、個性豊かな関西人を演じるキャストはまだまだ登場する。「このパロディ誰も怒らなかったのか?」とツッコミたくなってしまうシーンも必見だ。関西に舞台を移しても『翔んで埼玉』のぶっ飛び度はとどまることを知らない。キャラから小ネタまで、たこ焼きソースより濃厚な『翔んで埼玉』流の関西を浴びてみてほしい。(文:小島萌寧)
映画『翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~』はレンタル配信中。
※川崎麻世の「崎」は「たつさき」が正式表記