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『まんぷく』タカちゃんで全国区に  岸井ゆきの“売れっ子女優”の理由とは?

エンタメ

 映画『愛がなんだ』では、片思いに全力疾走する等身大のOL・テルコを演じているが、岸井自身は、「私は何もかも捨てて、好きな人に向かっていくタイプではない」ことから、役づくりに最初は苦戦したのだとか。それでも、「好きな人に対する熱量は私にもあって、それをテルコのように行動に出すか、出さないか、あるいは別の方法を取るか、だけの違いだと思ったので、そのすり合わせを心の中でとことんやりました」と、最終的には着地点をしっかりと見い出している。なんとかテルコとのつながりを探り出し、自分の気持ちとリンクさせることで、もう何十年もテルコであったかのように物語の中に溶け込む見事な変ぼうぶりを見せた。キャラを作り上げ、作品を盛り上げながらも、役に溺れず出しゃばらない。だからこそ岸井の演技は素直に受け入れられ、高く評価されるのだ。

 そしてもう1つは、郷に入れば郷に従う「順応性」。同作の今泉力哉監督が演技に対して何も指示を出さないことから不安に陥っていた岸井だが、「監督は現場のサプライズ感やライブ感を楽しんでいる」と直感した彼女は、自分が思う通りに演じてみることを決意。それに対して今泉監督がどう反応するか、というやり方を選択し、結果、テルコというキャラを伸び伸びと演じることができた。監督の思惑をいち早く汲み取り、演技に反映させる順応性は、作品によって全く違う岸井の魅力を引き出し、ひいては、メガホンを取った監督たちをも虜にする。引っ張りだこの要因は、そういうところにもあるのではないだろうか。

 事務所の先輩・安藤サクラを「誰も真似できない、規格外の人」とリスペクトしながらも、その大きな背中を必死に追いかけ、進化し続ける役者・岸井ゆきの。これからの活躍にますます期待で胸が膨らむばかりだ。(文:坂田正樹)

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