ヤンキーから熱血証券マンまで! 変幻自在に憑依する、役者・賀来賢人の魅力
◆朝ドラからハードボイルドアクションまでこなす高い演技力
賀来の魅力を語る上で欠かすことができないのは、さまざまなジャンルの作品に順応できる高い演技力だ。2014年放送のNHK連続テレビ小説『花子とアン』(NHK総合)では、吉高由里子扮するヒロインの兄という重要な役で登場し、視聴者に強い印象を残した。
また同年には、湊かなえの同名推理小説を実写ドラマ化した『Nのために』(TBS系)にも出演。彼が演じたのはヒロインの大学の先輩という役柄。本作でヒロインを演じ、のちに妻となる榮倉奈々と共に、シリアスな演技でサスペンスフルな物語を盛り上げた。
そして2019年に放送された主演ドラマ『ニッポンノワール‐刑事Yの反乱‐』(日本テレビ系)は、アクション満載の刑事ドラマ。それまで『今日から俺は!!』や『アフロ田中』(WOWOW)などのコメディが続いていた彼がハードボイルドな一面を見せ視聴者を驚かせた。
役者として表現の幅を広げ続ける彼は、2019年公開の映画『ライオン・キング』で初の日本語吹き替えにも挑戦。オーディションで主人公・シンバ役を勝ち取り自らの手で新境地を切り開いた。抜群の演技力とコメディセンス、そしてブレイクの勢いに乗って、役者・賀来賢人はまだまだ躍進を見せてくれそうだ。(文:スズキヒロシ)