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浜辺美波と多数の共通点を持つ「福本莉子」の真の強み

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 そんな彼女がまたしても「耳福」の時間を与えてくれているのが、和山やま氏の人気漫画を原作とし、関西ジャニーズJr.のユニット「なにわ男子」の大西流星主演×『アンナチュラル』『MIU404』などの塚原あゆ子氏が監督を務め、4日に最終話が放送された『夢中さ、きみに。』(MBSほか/毎週木曜24時59分)だ。

 原作では、中高一貫校に通うミステリアスな高2男子・林美良を中心とした物語4編と、中学時代にモテ過ぎたことで起こった事件のトラウマから「絶対モテない」演出をしてひっそり過ごす二階堂明の物語4編とでそれぞれ交わらない短編集だ。しかし、原作では独立したパートでつづられる交じり合わない人々の日常を、ドラマでは「お嬢様女子校に通う読書好きのオタク」松屋めぐみを演じる福本をつなぎ役にして、交差点でそれぞれの人々が交錯する構成としている。

 原作では知りえない男子の日常のやりとりの話を、お嬢様女子校の松屋が聞き、白い肌をうっすら紅潮させ、大きな瞳をちょっぴり潤ませて、興奮した様子で言うのだ。「尊い!」

 原作よりもわかりやすい腐女子的描かれ方をしているにもかかわらず、それがいやらしくならず、ちゃんと和山やまワールドののほほんとしたローテンションの抜け具合や上品さも漂わせている松屋さん。物語の立体化の軸となりつつ、自身のキャラの魅力も増量する福本はやっぱりすごい。

 福本は3月からAmazon Prime Videoで配信のドラマ『賭ケグルイ双』に出演。今年夏公開の『しあわせのマスカット』でも初主演を果たすなど、今年はさらに注目を集めるはずだ。

 改めて「東宝シンデレラ・20歳・156cm」が今、最強なんじゃないか。そして、浜辺美波に次ぐ正統派筆頭の若手女優こそ、福本莉子なんじゃないかと思うのだ。(文:田幸和歌子)

<田幸和歌子>
1973年生まれ。出版社、広告制作会社勤務を経てフリーランスのライターに。週刊誌・月刊誌等で俳優などのインタビューを手掛けるほか、ドラマコラムをさまざまな媒体で執筆中。主な著書に、『大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた』(太田出版)、『KinKiKids おわりなき道』『Hey!Say!JUMP 9つのトビラが開くとき』(ともにアールズ出版)など。

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