『アナ雪2』で実は重要なキャラ! オラフとはいったい何者なのか?
ディズニーの劇場アニメーションの中でも、ひときわ人気の『アナと雪の女王』シリーズ。『金曜ロードショー』(日本テレビ系/毎週金曜21時)で、その長編2作が2週連続で放送されている。2週目の19日は『アナと雪の女王2』が、地上波で初オンエアされる。シリーズの主人公であるエルサやアナが極めて高い人気を誇ることは言うまでもない。だが人気投票が行われると、実はこの二人と同じくらいに得票が集まる、作中のキャラクターが存在する。それが、エルサの魔法で生み出された、愉快な雪だるま“オラフ”である。ここでは、そんなオラフのシリーズでの役割をもう一度振り返り、オラフとは一体何者なのか、そして、なぜそこまで人気があるのかを、2作品の描写から考えてみたい。
【写真】いつもはふざけているけど、とても重要な存在だったオラフ
■第1作目では“姉妹の愛情の象徴”に
オラフが最初に姿を見せたのは、第1作『アナと雪の女王』の序盤だ。氷や雪を生みだす魔法を持って生まれた姉のエルサと、特別な力を持たない人間として生まれた妹のアナ。北欧のどこかにある「アレンデール王国」の王女である二人の幼い子どもたちは、雪だるまを作り「オラフ」と名付け、仲良く遊んでいた。そこで、エルサの魔法がアナを傷つけてしまう事件が起こる。
それ以来、エルサは魔法の力を抑え、城の一室に隠れて生活するようになる。そして、エルサが女王として戴冠するまでの13年間、姉妹はまともに顔を合わせないまま大人に成長することになったのだ。雪だるまのオラフは、そんな二人が幸せに遊んでいた頃の、“姉妹の愛情の象徴”だといえるだろう。
『アナと雪の女王』場面写真 写真提供:AFLO
オラフがふたたび姿を現すことになるのは、『アナと雪の女王』を代表するミュージカルソング「レット・イット・ゴー 〜ありのままで〜」が歌われるシーンの中だ。エルサは誰の目もない雪山で、これまで隠してきた魔法の力を思う存分使いまくる。その過程で、魔法の雪だるまを無意識に生み出していたのだ。そのかたちは、幼い日にアナと作ったオラフそのものだった。人々から逃れようとしていたエルサの心の奥深くには、妹とのつながりを欲する気持ちが存在していたのだ。
『アナと雪の女王』場面写真 写真提供:AFLO
魔法の力によって、動いてしゃべることができるようになったオラフは、エルサを連れ戻そうとするアナやクリストフらと遭遇し、雪だるまのくせに夏に憧れているなど、持ち前のとぼけた性格を披露する。以来、風変わりでユニークなムードメーカーとして、オラフはアナやエルサたちと行動を共にすることになるのだ。特に、オラフがアナに寄り添い、一緒にピンチを乗り越えようとするのは、オラフを創造したエルサの、アナに対しての愛情の表れだといえるかもしれない。
そんなオラフの楽しい行動や、アナへの献身は、続編『アナと雪の女王2』でも継続されるが、ここではオラフに新たな役割が加えられることになる。それが、エルサの出自の謎を解く“水の記憶”という考え方を示すというもの。しかし、そもそも水にものごとを記憶する性質など存在しないはず…。この展開は、何を意味しているのだろうか。