『ハリー・ポッター』降板を本気で悩んだエマ・ワトソンを引き留めたワーナーの対応がスゴイ
大ヒットシリーズ『ハリー・ポッター』で、優秀、真面目、やる気満々なハーマイオニーを演じて大ブレイクしたエマ・ワトソン。第5弾の『不死鳥の騎士団』に出演後、真剣に降板することを悩んだが、ワーナー・ブラザースの対応が彼女を引き留めたそうだ。
【写真】『ハリポタ』でブレイク! エマ・ワトソンの美しい瞬間
『ハリー・ポッター』でブレイクした後、エマはアメリカの名門ブラウン大学へ進学し、今や女優活動のみならず、ジェンダーの平等を訴える活動や、UN Women 親善大使、エシカルファッションの推進役など活躍の場を広げ、2015年には米「タイム」誌の「世界で最も影響力のある100人」にも選ばれた。11歳の頃からハーマイオニーを演じ、仕事と学業を両立させてきた彼女だが、あれだけの人気作品に出演しながら名門大学を目指すのは、やはり簡単なことではなかったようだ。
それまでも何度か危機は訪れたものの、2006年、『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』後の契約更新時には、イギリスの義務教育の終了と重なったこともあり、出演を続けるべきなのか、真剣に悩んだそうだ。
プロデューサーのデヴィッド・ヘイマン曰く、「エマはアカデミックで、学業を続けることを強く希望していたし、他のみんなよりもずっと頑張っていた。毎回の出演交渉では、お金の問題ではなく、“本当にこの仕事がしたいのか?”、ということが問題だった」という。
そんな彼女を、次の『ハリー・ポッターと謎のプリンス』以降も出演するよう引き留めたのは、ワーナー・ブラザースの対応だったようだ。分刻みだったスケジュールを、エマの試験と重ならないよう調整したという。
ヘイマンは「彼女にとって学業がどれほど大事か、彼女のニーズを察知する必要があった」「彼女を深くリスペクトしたし、応援したよ。彼女は当時も今も非常に賢くて、猛烈に知的なんだ」と明かしている。
結果エマは複数の名門大学に合格し、ブラウン大学に進学。その後、『ハリー・ポッターと死の秘宝』の2部作までハーマイオニー役を完遂することができた。
エマは当時を振り返り、「もし続けていなかったら、世界一の嫌われ者になっていたかもしれないわね」と冗談まじりに話しているが、「すごくラッキーだと感じたわ。ワーナー・ブラザースはわたしが勉強を続けることにとても協力的で、感謝している」とコメントしている。
もちろん、ハーマイオニーへの愛着もあったようだ。『炎のゴブレット』のプロモーション中には、「ほかの誰かがハーマイオニーを演じたら、ショックすぎるわ。絶対受け入れられないと思う」とも話している。それは私たちファンも同じだろう。授業でピンと手を挙げるハーマイオニーを一度見てしまったら、エマ・ワトソン以外のハーマイオニーなど考えられない。(文・寺井多恵)