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音月桂、宝塚卒業から歩んだ濃厚な10年 受け身の姿勢からハングリーに変化

エンタメ

20代の頃は年を取るのが怖かった 充実の30代を経て新たな心境に

――この10年で大きなターニングポイントになった出会いはありましたか?

音月:どれも大きいですね。それこそ姫の役も、最初は娘役に連絡して“ドレスってどうやって持つの?”って聞くところから始まって(笑)。いつもどの役でもつまずくし、泣きたくなるんですけど、やった後の達成感や、自分がちょっとでもアップグレードできてるんじゃないかって思うと、またそれが、その時の苦しさを忘れてやりたいっていう思いにもなりますし。

『ナイツ・テイル-騎士物語-』との出会いも大きかったですね。(堂本)光一さん、(井上)芳雄さん、もちろんそれぞれお一人でも素晴らしい方たちですけど、そのお二人がタッグを組まれたというとても奇跡な公演だったので、お二人からたくさん吸収させていただきました。(上白石)萌音や、(島田)歌穂さん、皆さまそれぞれの世界観からたくさん勉強させていただいて。

そうそう、光一さんと三宅さんって同い年とお伺いして! 個性の異なるお二人ですが、お二人とも、作品に対する姿勢やカンパニーを引っ張っていく姿に、プロ意識をすごく感じるので、今回もたくさん勉強させてもらいます。


――今年で卒業から10年、来年は初舞台から25周年を迎えられます。

音月:まさか、こんな日がくるとは思わなかったです。20代の頃は年を取るのが嫌だったんですよね。これからどんどん役のふり幅が減っていくんじゃないかって、怖かったんですよ。それが30代になって心配していたようなこともなく、30代って楽しいなって。すごく充実した30代と、40代もそこに深みというか経験も載せられるようになってきたら、年を取ることも怖くなくなってきて。年相応に今の私が表現できる最大限のものをお見せできる、いろんな引き出しをもっともっと見つけたいなって思っています。

20代、30代ってダッシュでがむしゃらに走ってた気がするんです、なりふりかまわず。それが、少しペースダウンできて、周りを冷静に見られるようになってきたと思うので、頂いたものを受け止めて、しっかりお返しするように、1日1日を丁寧で誠実に過ごしていきたいなって思っています。


――お忙しい毎日だと思いますが、プライベートの充実はいかがですか?

音月:最近、BTSにハマってまして(笑)。ファンクラブに入って、“ARMY”(編集部注:BTSのファンの名称)になったんです(笑)。今、ファンの方の気持ちを実感しています、推しのいる生活ってこういうことなんだなって。誰かを好きになって、その人のYouTubeを見たり、音楽を聴いたりすることでこんなにテンションが上がるのかと思うと、私ももっと頑張らなきゃって、あらためて気が引き締まります。(取材・文:編集部 写真:高野広美)

 舞台『陰陽師 生成り姫』は、東京公演が新橋演舞場にて2月22日~3月12日、京都公演が南座にて3月18~24日上演。

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