クランクイン!

  • クラインイン!トレンド

山下智久&笠松将、ハリウッドと仕事をして感じたことは? 「日本の作品も全く負けていない」

ドラマ

関連 :

山下智久

笠松将

日本と海外の制作を経験して感じた違いや「心を開く」大切さ

ーーハリウッドと日本の共同制作ということで、今回新たに学んだことや違いがあれば教えてください。

山下:役を事前に作っていくことも大切なのですが、監督と話し合って、そのキャラクターを作り上げることと、役との向き合い方のヒントを学びました。もちろん役者は脚本に描かれている人物を演じるんですけど、時間もたっぷりあったので、そこに書かれてること以外に何ができるのかを、一緒に探っていけたような気がしたんです。コロナ禍なこともあり、スケジュールも大幅にずれて、「できないかもしれないな」と思ったこともあったのですが、奇跡的に参加できて、1人の人間を描くことに深く向き合えた経験ができました。

笠松:僕は違いを感じることは意外となくて、日本の作品も全く負けていないなというのを改めて確信しました。もちろんこれからも海外の作品に挑戦したいとは思いますけど、日本の作品をもっと海外に届けられたらいいなという新しい価値観が生まれましたね。個人的には英語がまったく話せなかったので、これをきっかけに英語を勉強し、海外の人たちともコミュニケーションを取れるようになりたいと思うようになりました。

ーー昨今はインターネットでの動画配信もあり、海外の作品と日本の作品の距離がより近くなったと感じています。今回の作品に出て、これからどんなことをしたいと感じましたか?

山下:もちろん海外に挑戦したいなという気持ちはありますけど、何度か仕事をさせていただく機会をもらって感じたのは、海外を外国だと思わなくなったということです。結局、どこの国だろうと、同じ人間だし、国の違いによるボーダーラインが薄くなってきたなと感じています。だから、日本か海外かを問わず、おもしろい役があれば、どんどんやっていきたいですし、そういう作品に呼ばれる努力を続けていきたいです。

笠松:山下さんと近いのですが、僕は元々“海外か日本か”、“ドラマか映画か”ということに縛られず、おもしろい作品があって、そこに出演するチャンスがあるなら挑戦したいと思っているんです。だから、つい数年前までバイトしてたような僕が、マン監督のもとで作品に参加するなんて思ってもいなかったし、そういう目標もなかったのですが、こういう機会をいただけて、視野が一気に広がったなと思います。純粋に見てくださる方々にも楽しんでいただきたいです。


ーーそのために、役者として意識したいことがあれば教えてください。

山下:僕はずっと日本で育ってきたので、いくら海外に進出しようと思っても、その国のカルチャーを全部吸収できるわけではないと思うんですね。だからこそ、日本や自分が育った街の素晴らしさを忘れずに、いろんなカルチャーを受け入れる心の窓口を広げて、自分の意見を交換していくこと、そうすることで良いものを作っていくことが、正解に近いんじゃないかなと感じています。相手へのリスペクトを持ちながら、自分自身をちゃんとリスペクトして、流されすぎず同じ立場で意見を交換することと、柔軟に受け入れて良いものを作ることを大切にしたいです。

笠松:今回マン監督に選んでいただいて、褒めていただいたくこともあったのですが、そのほとんどが、僕のコンプレックスだったんですよね。コンプレックスだったことを「それがいいんだ」と言ってくださったので、これからはコンプレックスとどう向き合うかということ、自分だけの価値観にとらわれないことを意識したいなと思いました。自分がコンプレックスだと感じていることが、武器になるかもしれないし、逆に長所が弱点になる可能性もあるわけですから。山下さんがおっしゃったように、心を開いて、人と人として関わることが、俳優として、人として、良い作品作りへの一番の近道なのかなと思っています。(取材・文:於ありさ 写真:池村隆司)

 ハリウッド共同制作オリジナルドラマ『TOKYO VICE』は、WOWOWにて毎週日曜22時より独占放送中、WOWOWオンデマンドにて配信中。

3ページ(全3ページ中)

この記事の写真を見る

関連記事

あわせて読みたい


最新ニュース

  • [ADVERTISEMENT]

    Hulu | Disney+ セットプラン
  • [ADVERTISEMENT]

トップへ戻る