『正直不動産』宇佐川Pが明かす、山下智久×山崎努の絆「ドラマを超えたシーンが生まれた」
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ドラマを成功に導いた一番の要因として、宇佐川Pはスタートが良かったと語り「主演に山下さんを抜てきして、お引き受けいただけたこと。そして、脚本家の根本ノンジさんが“ぜひやりたい”と参加してくれたこと」ときっぱり。
「山下さんの姿を拝見していると、スターでありながら、ものすごく愚直で、地べたを一歩ずつ踏みしめながら前進している方だなと感じて好感を抱いていました。そんな山下さんが、奮闘しながら愚直に生きる永瀬を演じたとしたら、飾りごとではない、本物の永瀬が生まれると思いました」と熱弁し、「山下さんも今回の題材に大変興味を持っていただいて、スケジュールを工面してくださった。山下さんは日本の財産であり、僕自身、日本でのお芝居ももっと見たいと思っていたので、本当にうれしかったです。日本も世界の一部ですので」と目尻を下げる。
『野ブタ。をプロデュース』や『クロサギ』でも、キャラクターの二面性をしっかりと表現する演技力が光っていました」と山下の演技力にも惚(ほ)れ込んでいた宇佐川Pだが、いざ撮影が始まると衝撃を受けることばかりだったそうで、「山下さんは、アイデアがとても豊富。制作の一員として、たくさんのアイデアを出してくださっていました。山下さんは作品のためには自分がカッコ悪く見えてもいいし、笑って見てもらえたらうれしいと思っているんです」と撮影秘話を明かす。
ドラマ『正直不動産』第10話より (C)NHK
「タワマンから小さなアパートに引っ越した永瀬が、“ダンベルだけはダンボールから出している”というアイデアをくれたのも山下さんです。またアドリブが多いのが、居酒屋のシーン。4話で“大将、おかわり。半分入っているけど、頼んじゃう”というセリフも山下さんのアドリブ。セリフはもちろん、その場の空気感も含めて面白いシーンになっていました」と宇佐川Pも山下のアドリブが見られることが、楽しくて仕方ないといった様子。
そして“風が吹くと嘘がつけなくなってしまう”という、今や視聴者にとってお楽しみのシーンとなった場面での山下の演技について、宇佐川Pは「発明」だと舌を巻く。
「枯れ葉を飛ばすブロワーを使って、風を表現しています。初めて山下さんの前で“こんな感じの風になります”とスタッフが披露したときには、あまりの強風ぶりにスタッフの髪の乱れ方が半端なくて。山下さんと一緒にいた市原(隼人)さん、福原(遥)さんも、“本当にこれをやるの!?”と心配そうにしていたようです。いざ本番となって風を吹かせてみたら、山下さんはいくら乱れてもかっこいいんです! あのシーンは、山下さんの力を借りないととんでもないことになります」と笑いながら、「永瀬は口で本音を話しながら、それを止めようという動きもしている。山下さんのそういったお芝居を見ていると、感動と驚きでいっぱいになりました。ダンスのようでもあるので、パフォーマーとして山下さんが培ってきたものと演技力の融合が、見事に表現されている場面です」と熱っぽく語る。