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『ジュラシック・ワールド』コリン・トレボロウ監督、大作シリーズ継承のポイントは“バランス” 『スター・ウォーズ』の教訓も

映画

■俳優陣も絶賛したトレボロウ監督のコミュニケーション能力

 トレボロウ監督らが来日する少し前、リモートインタビューに応じたジェフ・ゴールドブラムは、「コリンは俳優とコミュニケーションをとるのがうまい。個人的には、10点満点のゴールドブラム・ポイントを差し上げたいぐらい(笑)」と冗談交じりに語っていたが、俳優との距離の取り方など、何か秘訣があるのだろうか?「私も若いころ俳優をやってたので、演技の難しさについて体感していますし、また、監督にどういうふうに指導してほしいかも理解しています。両サイドの気持ちが分かるので、コミュニケーションが円滑に進むのかもしれません。その中でも一番大切にしているのは、俳優を無理に縛らず、『自由を与えること』。あくまでも自分で模索しながら役を追求する作業はとても大事だし、俳優にとっても必要な時間だと思うんですよね」。

『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』より (C)2022 Universal Studios and Amblin Entertainment. All Rights Reserved
 特に今回は、『ジュラシック・ワールド』チームに加え、『ジュラシック・パーク』のレガシーチームが合体するというキャスティング。世代の違いや考え方の違いでギクシャクしたりしなかったのだろうか?「まったく問題なかったです。というのも、一緒のホテルで何ヵ月も合宿して撮影に臨んだので、気心も知れて、本当の友情や絆が生まれたんです。ただ、物語上、お互いのチームのことは何も知らない設定なので、そこを素知らぬ顔で演じるのは難しそうでしたね。とはいえ、みなさん、プロ中のプロなので、この場面ではどんなことが必要なのか、きちんと線引きをして役に没頭してくれました。恐竜映画ではあるけれど、彼らなしでは映画は成立しませんでした」。

『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』メイキング (C)2022 Universal Studios and Amblin Entertainment. All Rights Reserved
 ただ、俳優ありきと語りながらも、本作には27体の恐竜が制作され、中でも火赤色の羽毛恐竜ピロラプトルを心底気に入ったトレボロウ監督は、あまりにも素晴らしすぎて、「実を言うと、恐竜だけをひたすら観せる映画を撮りたい衝動に駆られた」と告白。「ピロラプトルに関しては、色とか、羽毛とか、ものすごく研究されていて、素晴らしい仕事をしてくれたと思います。確かにあまりのクオリティーの高さに見惚れてしまったことは事実ですが、ストーリーもありますし、俳優も素晴らしい演技をしていますからね。もうどれが欠けてもこのシリーズは成り立たない…それが正解かもしれません」。

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■フランチャイズ映画を成功させる秘訣は“バランス”

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