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小泉今日子、50代も体力や気力の衰えは感じず デビュー記念ライブは“浄化”の時間に

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■今年56歳 体力や気力の衰えは感じず



――今年はデビュー40周年を迎えられ、2~3月には全国をライブで回られました。

小泉:ライブに関しては、演出家もおかず、グッズから何から1から10まで全部自分の意志で組み立てました。去年の秋から、それこそ“打合せ死”にするんじゃないかってくらい打ち合わせを重ねて。でも、それをどうしても頑張りたかったのは、今回のライブは過去を一緒に懐かしむみたいな時間に絶対なっちゃいけないと思ったんです。“今、私ここにいるよ~。皆さんどこにいる?”っていう感じに、関係性をアップデートしたかったんですよね。“あのころのキョンキョン”って、お互いきつくない?みたいに感じたので(笑)。結果、私もですけど、見に来て下さった皆さんも、青春回帰みたいな時間になって、“なんかわかんないけど涙出ちゃった”みたいな人がすごく多くて、“一回ここで浄化して、またみんなで前に進もう!”みたいな、いい時間になりました。

――今回の『阿修羅のごとく』では、キャリア40年のうちの後半20年精力的に取り組まれた舞台での小泉さんを生で観られる機会となります。舞台の面白さはどんなところに感じられますか?

小泉:楽しいとか全然まだ分かってない感じですね。苦手なんですよね、お芝居が。上手じゃないし。でも、30代のころから、絶対に年に一本は自分に課すって決めて、そのうち何かつかめるだろうみたいな感じで続けてきました。

最近は作るほうもやっているんですが、作る側で言うと、圧倒的に人の持っているエネルギーが見えるのがライブとか舞台で。私は子どもの頃とか演劇とか全然見たことがなかったんですけど、岩松了さんの『水の戯れ』を初めて観に行った時に“きゃー!”って思ったんですよ。“なんかすごいことが行われている!”って…。人のエネルギーって、歌だとパワーみたいに感じていたのが、演劇だともっと繊細な人の光やエネルギーが見える。“こんなふうに見えるんだ!”っていう衝撃を、もっともっとたくさんの人に観てほしい、知ってほしいという思いがあるんです。

自分が出る時も、そうであってほしいなって思うんですけど。“(『ミネオラ・ツインズ』で共演した)大原櫻子さんすげーなー!”みたいな、そういうのを共演者に見えたりするのがすごく楽しいですね。自分もがんばりまーす!みたいな(笑)。


――56歳を迎えられて、普段の生活では変化はありますか?

小泉:それが体力や気力の衰えを感じてないんです。老眼、白髪とかは全然あるんですけど、みんなが大変そうな感じをまだ感じたことがなくて。

精神的には落ち着きたいって気持ちもあるから、昔ほど夜遊びとかしてませんし…。遊びとか人間関係って断ち切るの大変じゃないですか。でもちょうどコロナの時期に重なったので最近は飲みにもあんまり行ってないですね。

太りやすくなったとか、痩せにくくなったとかはあるけど、ガクンみたいなものは感じたことないです。集中力がないとかはもともとの病として持っていたから、あんまり変わってない(笑)。あんまり期待してないんじゃないですかね、自分に。締切とかあってもすぐさぼったりしちゃうし…。年を取ってきて、特に誰も優しくしてくれないし、自分で自分を優しくしてもいいんじゃないかなって(笑)。

――最後に、今回の作品に絡めて、小泉さんの中に“阿修羅”を感じることはありますか?

小泉:いや、全員の中にいるんでしょ、そんなの(笑)。私はあんまり抑えずに、中国の変面でしたっけ、あんな感じに怒ったり、笑ったり、隠そうとはしないんです。仕事の面では隠さない方が平和だなって思いますし。言いたいことは言って、それで気がすむからもう笑ったりしてますね。

質問された意味での阿修羅が私にあったとしても、それは見た人だけの秘密かな。怖いでしょうね、きっと(笑)。恐ろしかったでしょうね、ごめんなさいね(笑)。

(取材・文:編集部 写真:高野広美)

 舞台『阿修羅のごとく』は、東京・シアタートラムにて9月9日~10月2日上演(9月14日18時公演にて生配信あり)。兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールにて10月8日~10日上演。

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