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岡田准一「撮影期間中は人間らしい生活は諦めるよね(笑)」 坂口健太郎も共感

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■原田組は「演じることだけに集中していては回らない」(岡田)、「爆発的に過ぎていく時間」(坂口)

――俯瞰で考えながら、濃いキャラクターを演じるのは確かに頭をフル回転しそうです……。

岡田:僕はアクションの構成も任されていたので、一人ひとりに役柄にプラスになる動きを考える必要があって、大変でした。安全も考えないといけないですしね。足場がパイプでガタガタなところで「ここが良いから撮りたい!」と監督がおっしゃられて「いや足場が!」と感じたり(笑)。

でも役柄的にはプラスになるだろうし、場の悪さも画的にはいいから、僕だったら気にしないでいけるかなとか、どうやって室岡を目立たせながら立ち振る舞うのがベストか等々考えながらものを作っていくのは難しかったです。そういった部分も含めて、引いた目線がないと原田組は難しいと思います。一人ひとりが演じることだけに集中していては回らない。でも、主演としては面白いです。出演者の方の役づくりも濃くて面白いですし、室岡の兼高に対する目線に「いい目をして見てるなぁ」と感じたり、思うことがたくさんありました。

映画『ヘルドッグス』より (C)2022「ヘルドッグス」製作委員会
坂口:役のことだけになるとすごくエゴになるなとは思っているのですが、原田組はそれがすごく顕著でした。参加している全員に共通認識が必要だけど、与えられるのではなく感じ取る現場だったから敏感にもなるし、そのうえで室岡をどうするか。いろいろなことを一度に考えていました。

現場で起きていることもスピーディだし、突発的に起きたことを原田監督は掬い上げる方だから、ぼうっとしていると波にのまれちゃう。でも反面、現場でミスしたとしても監督が面白いと思ったら取り入れてくれる。そういった余白を残したまま爆発的に過ぎていく時間がある現場でした。

■「坂口くんはバランスが素晴らしい役者」(岡田) 「岡田さんは頼もしい存在でい続けてくれた」(坂口)

――坂口さんは原田組を初体験したことで、役者として変化はありましたか?

坂口:『ヘルドッグス』という作品だからなのかもしれませんが、勢いと熱量を含めた現場の怒涛の動きを1回経験してしまったことで、他の現場でもちょっと図太くなったところはあると思います。あと、別の現場でアクションシーンを撮ったときに「坂口くんアクション分かってんじゃん」みたいに見られることがあって。それは『ヘルドッグス』を経験したからこそだなという感覚があります。

岡田:それこそ『ヘルドッグス』は一歩引いたアクションもやらないといけない中で、坂口くんはバランスが素晴らしい役者さんだと思います。役者って、アクションにおいて極端な方が多いんです。「できる!」と入り込む方もいれば「自分はできない」となってしまう方、大体どっちかに振り切っている。でも坂口くんは「どっちでも行けますよ」というバランスでいてくださって、その時々で変えてくださるからとてもやりやすかったです。

映画『ヘルドッグス』より (C)2022「ヘルドッグス」製作委員会
坂口:僕が今回岡田さんと共演させていただいて驚いたのは、とにかくケガをしないんです。僕だとちょっと切っちゃったり打撲しちゃったりは日常茶飯事なのですが、一緒にアクションをやって改めて岡田さんのスゴさを思い知りました。

岡田:腫れていたりもしたもんね。

坂口:そうなんです。アクション終わって服脱いだらあざだらけで(笑)。

先ほど岡田さんが「みんなの役作りが面白い」というお話をされていましたが、岡田さんが信頼してくれたからこういった室岡が出来上がったという感覚もあるし、岡田さんだからいつもしないチャレンジができて、一歩進んでみようと思える。本当に頼もしい存在でい続けてくれました。

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■怒涛の撮影期間、ルーティンはある?

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