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阿部サダヲ&松下洸平、“舞台”“音楽”――共通点を持つ2人だから生まれた化学反応

映画

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阿部サダヲ

松下洸平

■延々とできる芝居のキャッチボール 絶妙な掛け合いの秘密とは?


阿部サダヲ
――阿部さんは、水田監督の現場の魅力をどのように感じていらっしゃいますか?

阿部:僕が初めて水田監督とご一緒したのは、『ぼくの魔法使い』(日本テレビ系)というドラマだったのですが、その頃から助監督さんが変わっていなくて。映画『なくもんか』からは、カメラマンさんもずっと一緒です。そういったことを考えてみても、やっぱり水田監督はチーム作りがうまいんだと思うんです。スタッフさんにも役者にも、ものすごく愛情を持って接してくださるので、みんなが現場に入りやすいし、愛着も持てるのだと思います。松下さんも、(劇中で)ものすごく伸び伸びと、自由に動いていましたからね。どこまでがアクティングエリアなんだ!と思うくらい(笑)。水田監督と役者との間に信頼関係があるからこそ、できることですよね。松下さんが、本作のクランクイン直前まで舞台に入られていたこともあって、舞台のように動き回っていました。

松下:僕はまったく気付かなかったんです…。完成作を観たら、僕だけやたら声が大きくて、ものすごくびっくりしました。直前まで舞台をやっていたので、喉が開いていたのかもしれないですね。うるさくてすみません…。

阿部:いや、それがすごくよかったんですよ! だってみんな他のキャラクターは静かじゃないですか?(笑)

松下:あはは!

阿部:牧本に対してきちんと怒ってくれる人も、神代さんしかいないですから。それがアクセントやメリハリになっていて、ものすごくステキでした。それにこういった役を演じる松下さんって、皆さんも見たことがないはず。とても面白かったですね。

松下:僕自身、演じていてとても楽しかったです。僕が声を荒げれば荒げるほど、牧本を演じる阿部さんがすべてに反応をしてくださるので。僕がこうやれば、阿部さんがこう返す、それに対して僕がまた返さなければと、どんどん大きな声を出す(笑)。終わらないキャッチボールのようで、これは延々とできるなと思いました。ものすごく心地よい時間でした。

松下洸平
――水田監督も、お二人が「舞台で修行を積んできたからこそ、どの瞬間も新鮮に演じてくれる」とお話ししていました。役者さんとして、舞台をやってきたからこその“強み”を感じることはありますか?

阿部:水田監督の現場は長回しが多いので、その瞬間に起きる“生の反応”のようなものを期待されている部分はあると思います。水田監督は「芝居を止めないでほしい」とも思っていらっしゃるので、そういった時には舞台をやっていた経験が生かされているのかもしれません。

松下:舞台をやっていると、2ヵ月、3ヵ月と、毎日同じセリフを言い続けることになるので、何度も同じセリフを言うことに対して抵抗がなくなってくる気がしています。映像作品において、こちらの角度から撮って、次はあちらからと…と同じシーンを何度も撮ることになったとしても、飽きることなく、何回も同じセリフを言うことができる。その力は、無意識のうちに備わっているのかもしれません。

阿部:本当にそう思います。僕もまったく飽きません。舞台をやっていると、稽古から数えると、何百回と同じセリフを言うことになりますから。それでも僕はまったく飽きないし、さらに同じセリフでも毎回違うことをやりたくなる。ただ監督によっては「アドリブで」とお願いされたところを、「もう一回やってほしい」とおっしゃる方もいて…(笑)。脚本家さんが書いたセリフを何度も言うから楽しいんであって、自分がアドリブで足したものを何度もやるって、ものすごく恥ずかしいんですよね。

松下:あはは! 確かにそうですね!

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