遠藤要、不祥事で「人生終わった」諦めの日々からの出口を探してーー格闘技デビューで見せたい役者魂
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――遠藤さんはインスタグラムでも、トレーニング中の心境を赤裸々につづられていますね。
遠藤:リングに立つ不安は正直いまでもあります。慣れてないですから。いや慣れてないというか初めての経験なので。多分、めちゃくちゃ緊張するんじゃないかと思うんですよね。言葉では表現しきれないすごいものに立ち向かっている感じがします。
――インスタグラムの投稿の中で遠藤さんが「芝居は役と向き合うけど、こんなに自分と向き合ったのはいつぶりだろう?」とつづられていたのがすごく印象的でした
遠藤:「競拳22」に出ることを決めてトレーニングを始めてから、願掛けで断酒しているんです。「一滴でも飲んでしまったら、試合はおろかもう自分にも負けて、せっかくこんな場所を作ってくれたのに台なしになるぞ」って自分に言い聞かせてます。トレーニング中も、身体が思うように動かなくなるほど追い込みながら「どうする?今つらいよな?」とか「やれるのか?やれるよな?」って感じで、めちゃくちゃ自分自身と話し合う機会が増えましたね。
あとはトレーニング中だけじゃなくて、普段の生活でも自分自身や他人についてすごく考えるようになりましたね。「いまどうしてこの人はこういう考え方をしているんだろう?」とか「いまなんで俺はこんな気持ちになっているんだろう?」とか考えて。ものごとをすごく考えるようになったからか、1日がすごく長く感じるんですよ。トレーニングを始めるまでは1日1日を早く感じていて、1年があっという間でした。
トレーニングを始めて約2ヵ月。真剣にやってるからこそわかるんですけど、初心者がリングに立つには2ヵ月のトレーニングでは絶対に足らない。でもその時間は僕にとってはめちゃめちゃ長く感じます。2ヵ月でリングに上がるのは「絶対無理だな」とか思うんですけど「無理じゃダメなんだ」と言い聞かせる自分もいて。「やりきらなきゃいけない。そこまで持っていかなきゃダメなんだ」っていうね。“気合と根性”とはちょっと違うものと戦っている気がします。
――2ヵ月で格闘技のリングに立つために日々過酷なトレーニングを積んでこられたと思います。モチベーションを保ち続けるコツはありますか?
遠藤:理想の自分をイメージしていますね。理想の自分の姿を想像して「どうする?お前だったらどうする?」と自分を追い込んでいく。それとまわりの人の支えですよね。僕がリングに立つことに対して当然「格闘技は禊の世界じゃない」「勝手にやってくれ」と批判する声もたくさんあります。一方で、応援してくれる人も確実にいて、僕の挑戦の話を聞いて、何かに挑戦しようと思いますっていう人もいるんです。
いま一緒にトレーニングしている阿部兄弟も「競拳22」に出場するんですけど、彼らもめちゃめちゃ頑張っている。その姿を近くで見ながら「俺はもっとやるよ」みたいに刺激し合っていて。理想の自分とも対話しながら「遠藤要はもっといけるだろう!来い来い来い!」って奮い立たせていますね。
徳島のジムで遠藤とともにトレーニングに励む阿部兄弟も「競拳22」に出場する
左:阿部恭成(弟)/右:阿部泰成(兄)
――トレーニングをスタートされてから約2ヵ月で体重はどれくらい絞ったのですか?
遠藤:出場を決めたのは10月末ですぐにトレーニング始めて。始める前の体重は88kgあったんですけど、今は74kgを保ってます。14㎏落とせましたね。
――これまでどういう食事やトレーニングをされてきたのですか?
遠藤:最初の2週間は、ゆで玉を2つ、納豆を1個、ササミというメニューで。1日1食。トレーニングはジムで2〜3時間するんですけど、最初から結構激しい運動して。1週間で7㎏ぐらい落ちましたね。2週間過ぎたあたりからはハードなミット打ちとかダッシュとか筋トレをやって、それにプラス少しずつスパーリングも入れていって。
そうしていくうちに強いパンチやキックは身に付いてきたんですけど、スパーリングだけだと相手に効果的に当てることができなくて。そこから防御しながらカウンターを打つ練習とかも取り入れました。今ではそれを全部混ぜていくような感じです。
今は食事も1日1回から2回にして、ゆで卵、ササミ、サラダ、納豆を食べています。