遠藤要、不祥事で「人生終わった」諦めの日々からの出口を探してーー格闘技デビューで見せたい役者魂
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――格闘家で俳優の黒石高大さんと一緒にトレーニングされて、試合当日はセコンドにも付かれるそうですね。
遠藤:高大が自分で“僕は選手としては三流だけどトレーナーとしては一流だ”って言っていましたね。ちゃんと試合で勝てるトレーニング方法を知っていると。それを実践してからパンチもしっかり当たるようになってきたので、彼の存在はデカいです。
――試合も間近に迫ってきましたが、当日までどのように仕上げていきますか?
遠藤:もう仕上げるとかじゃなくて、いまやってることが全てなんですよね。これ以上やることがなくて。いつもトレーニングが終わった後はしばらく動けないぐらいまで練習しているし、自分の中ではもうこれ以上ないぐらいやってるなって実感があるんで。
強いていうならとにかく体調管理ですね。メンタル的には最初めちゃめちゃ怖かったし不安だったけど、いまはマジで試合当日が楽しみでしょうがないです。「早く試合したい」みたいな。当日までどんな感じかわからないけど「多分楽しいんだろうなぁ」って考えてます。
14キロ減量し体が軽いという遠藤「試合当日が楽しみでしょうがない」と話す
――7日の試合を終えられた後の遠藤さん自身の展望は何かありますか?
遠藤:まったく何も決まってないですね。正確にいうなら試合以降のことを考える余裕がないくらいに集中しています。出場を決めて、トレーニングを経て、試合を目の前に控えた今となっては、本当に今回誘ってくれた蒼佑くんと場所を与えてくれる「競拳22」には感謝しています。
でも、やっぱり自分は演じることが好きだし、本気を見せられる場所は役者という仕事だと思っていて、いつかまたどんなかたちでも作品というものに携わりたいですね。今回の挑戦は自分への挑戦でもある一方で、 不祥事で芸能界を干された役者がひょんなことから格闘技に出会って、準備期間2ヵ月でリングに上がるという設定の役をいただいた感覚に近いんです。そう思えなければ、格闘技の挑戦はありえなかったですね。
「競拳22」の記者会見で、僕は「役者魂を見せる」って発言をしました。だから必死こいてトレーニングするし、体重も落とす。「役者ってすごい!」ってところを見せたいので、お客さんを「本当に2ヵ月で仕上げたのかよ!?」って驚かせるぐらい面白い試合を見せられると思っています。
ただただやみくもに何かに挑戦しているんじゃなく、リング上で本気で役者をまっとうする。だから当日は本当に負けない!負ける気がしないんです。僕の中ではもうそういうイメージが出来上がっています。(取材・文:スズキヒロシ 写真:大西二士男)
格闘技イベント「強拳22は1月7日に大阪・堺市産業振興センターで開催。遠藤要 VS“北陸のピットブル”しょうと戦ほか、高岡蒼佑も“だんじりヤロー”こと権藤正一(若極連)と対戦する。