萬田久子、ミス・ユニバース日本代表から45年 大切にし続ける「好奇心」と「健康」
1978年にミス・ユニバース日本代表に選出されてから45年。ドラマや映画で強い存在感を放ち、女優として輝き続けている萬田だが、実はミス・ユニバースの日本代表になった当時は「女優をすることは一切考えていなかった」という。「叔母さんが、学生証の写真をミス・ユニバースのコンテストに送ったのがきっかけなのですが、きっと学生証というのが珍しかったんだと思います。気づいたら、日本代表になっていた」と当時を思い返す。
「ミス・ユニバースの日本代表になったことで、事務所の方がお声をかけてくださったんですが、両親も親戚も友達もみんな大反対でした。ただ、私はどうしても東京に行きたかった。当時は、大阪に住んでいたのですが、東京かパリかニューヨークのどこかに住みたい。そのための手段はなんでもいいと思っていたんです。それくらい東京に興味があったんです」。
そうして上京し、芸能活動をスタートした萬田。女優業としての転機となったのは39歳の時に出演した舞台『隠れ菊』だった。「山田五十鈴さんや十朱幸代さんと一緒に板の上に立たせていただき、演じることの面白さを感じることができました」と語る。
その後も、女優業に真摯に向き合い続ける中で、大切にしてきたのは「好奇心。それから、この作品のミキさんではないですが、自分自身に“喝”を入れること」。さらに、そうしたマインドを支える「健康」も大事だ。
「ベースとして健康がなかったら、好奇心が湧いてくることもないと思うんです。なので、健康が第一にあります。ヨガや筋トレをして、食事や睡眠をしっかりとるというのは当たり前のことですが、日常がおろそかにならないように心掛けています」。
「自分と会話して、痛いところや違和感があるところを敏感に感じることも大切」とにっこり笑う萬田にとって、自分と向き合い、知ることが健康の、そして美の秘訣なのだ。
最後に、改めて、本作を「現実に起こっている社会問題、例えば、高齢者の免許返納の問題やSNSでの誹謗中傷など、誰にでも共感できる悩みが描かれているドラマです。小さな悩みの解決策が見つかるドラマになっていると思います。どんな立場の方もスカッとしていただけると思います。土曜の夜に1週間分の“全身エステ”をして差し上げます」とアピールした萬田。萬田が演じるグランマの“喝”が溜まったストレスも吹き飛ばしてくれることだろう。(取材・文:嶋田真己 写真:高野広美)
土ドラ『グランマの憂鬱』は、東海テレビ・フジテレビ系にて毎週土曜23時40分放送。