『ONE DAY』大沢たかお、デビューした“月9”への帰還に緊張「30年前とは違う輝き方をしなきゃいけない」
『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』場面写真 (C)フジテレビ
――今回、二宮さんとは初共演、中谷さんとは『JIN-仁-』以来12年ぶりの共演となります。
大沢:それぞれ輝き続けている人たちなので、ご一緒できるのがすごくうれしいです。この作品をいいドラマにするっていうのがみんなで抱えた目標なので、それぞれの輝きはそれぞれで持ちつつ、この作品が1つになっていくのがいいのかなと思ってるんです。3人違う環境にいるし、設定も違うし、わざわざみんなで合わせる必要もないのかなって。そのほうがこのドラマが熱くて、変化する作品になるんじゃないかと感じています。
――二宮さんや中谷さんのパートは気になったりしますか?
大沢:僕は葵亭のことしか分からないから、むしろ知らなくていいのかなと思っているんです。自分の世界を一生懸命生きている葵亭の仲間たちと、必死にやってるだけでいいかなって。それは二宮さんや中谷さんへの尊敬と信頼でもあるんですけど。やっぱり自分たちは自分たちで彼らに負けないように輝かないと。そうしたらきっとおもちゃ箱みたいに夢のものが次から次へと出てくる、これまで観たことのないドラマになるんじゃないかなと感じています。
――本作はデビュー作(『君といた夏』)と同じ月9枠となります。
大沢:生まれて最初にやらせてもらった場所なんですよね。そういう場所って一生忘れなくて。当時はスタジオが渋谷だったんですけど、初日に行った時の緊張だとか、共演者の皆さんが優しくいろいろ話しかけてくださったこと、監督もプロデューサーも笑顔で優しかったことなどしっかり覚えています。初めての現場でいい体験ができたので、仕事を続けようと思えたので、すごく感謝していますし、何十年も経ってこんなおじさんになって戻ってきてガッカリさせてもいけないし、ここはちゃんと30年前とは違う輝き方をしなきゃいけないなって、すごく緊張もあります。
――連続ドラマへの出演も12年ぶりですね。
大沢:ドラマで芝居を覚えたので、元々好きなんです。でも、ちょっと離れていたので、このスピード感についていけるのかな?と思ったりもしました。そのせいなのか毎日朝早く5時とかに起きちゃうんです。なんか、寝たいんだけど、興奮しちゃうんですよね。今日のシーンどうしようかな、あんな面白いシーンなのにうまくいかなかったら申し訳ないよなとか考えて。でも、そんなことを思わせてくれるのは、うれしいことでもあります。
だって台本もすごいし、セットも素晴らしいし、何かのせいにできない状況なんです。絶対に迷惑をかけたくない。二宮さん、中谷さんのブロックもきっとすごく頑張るだろうし、これで自分がずっこけたらみんなに合わせる顔がない。そう思ったら、寝ていられなくて。とにかくこの作品がどうしてもうまくいってほしくて、自分にどこまでできるか分からないですけど、そればっかり考えています。
――かなり力を注がれているのが伝わってきます。最後に作品を楽しみにしている皆さんにメッセージをお願いします。
大沢:この作品は本当に素晴らしい台本で、言葉がすごく口につきやすく、僕はすごく楽に自然にやらせてもらっていますが、逆にやりようによってはどうにもできちゃうので、そこはすごく緊張します。僕はもともとコメディの人ではないので、そこはちゃんと監督の話を聞きながら進めている感じです。サスペンスもあるし、人間ドラマもあるし、事件に巻き込まれていくのでコメディともまたちょっと違う感じもある。日々探り探り、1シーン1シーン本当にこれでいいのかなと考えながら進んでいくのが新鮮で面白いです。
僕も時生がこの先どうなるのか知らず、実際の人生がこの先何が起きるか分からないのと同じように現場にいるんです。次の話でこうなるからこうしようとかまったく考えていなくて、これまでそんなふうにやったことがないので本当に楽しい。新しいことに挑戦して、皆さんが見たことのない大沢たかおをお見せしたいと思っています!
(取材・文:編集部)
月9ドラマ『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』は、フジテレビ系にて10月9日より毎週月曜21時放送(初回30分拡大)。